
部屋のエアコンをつけなくなって三日ほどになる。季節がどんどん進んでいく。昨日、坂巻川の畔にある桜の蕾が、白くなってふくらんでいるのに驚いた。まだ三月の半ばを過ぎたばかりで、もう開花のカウントダウンが始まっている。「ジャフメイト」の最新号に、「桜の魅力、再発見」という特集記事が目をひいた。一足早く、あの絢爛たる桜の花の世界が、ページに溢れている。作家、川上弘美の巻頭文がその魅力を語っている。友人が届けてくれた折れた桜の枝の話だ。部屋に置いたこの大きな枝は、10日咲き続けた続けたとある。桜のこんな楽しみ方もあるのか、そう言えば、日帰り温泉の瓶のなかでは啓翁桜は咲き終わり、ソメイヨシノの花芽のついた枝が生けられた。室内に置けば枝の芽はあっという間に咲いて、花ははかなく3日ほど目を楽しませて散っていく。いかにも短い。川上氏の部屋で10日も咲いていたのは奇跡に近い。
話は変わるが、週末、テレビでサンドの「こども博士ちゃん」を見た。世にはとんでもない物知りの「こども博士」がいるものと感心しながら見ることが多い。先週はチーズの博士ちゃんにチーズの食べ方を教わった。モッツァレラチーズを味噌汁に入れて食べる、という変わった食べ方である。愛菜ちゃんもサンドもあまりおいしそうに食べるので、業務スーパーの袋入りチーズで試してみた。これが、味噌汁の味も損なわず、おいしくチーズが食べられる。ゴルゴンゾーラとギョウザの皮、カマンベールで作るチーズフォンデュなど博士ちゃんのレシピはどれも簡単で美味しそうな食べ方だ。ものの本によると、チーズにはタンパク質と脂肪が20%~30%も含まれている。ビタミンAは、原料の牛乳の10倍~20倍。ミネラルやカルシュウムについても、加工することで含有量が大幅に増える。その上消化吸収の面でも、原料よりも各段によい。何しろいいことづくめ、高齢の栄養補給に理想的な食品だ。博士ちゃんに感謝しながら、チーズをたくさん食べていきたい。