常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

葯莱山

2023年10月28日 | 登山
尾花沢から銀山温泉をかすめ、鍋越峠をこえて宮城県の加美町に出る。近年、やくらいガーデンの誕生で、花見に行く観光客が増えている。あたりには、パークゴルフ場、温泉と近接するコテージ。家族連れや、高齢者の観光地として見直されている。事実、薬師の湯には、車が多く泊まり、ゆったりと温泉を楽しむ人の姿が多く見られた。我が山友会の恒例行事、山登りとBBQで秋を楽しむ企画にこの地が選ばれた。東京で雷に加えて雹が降る不安定な秋の日和であったが、ここ宮城の米どころは、この秋一番という日和に恵まれた。

葯莱山は標高553m。スキー場脇の鳥居の脇が登山口になっている。上の鳥居まで林の日陰道を過ぎると、706段の木枠の階段で、頂上付近の神社に着く。所要時間はほぼ1時間。ダブルストックの練習には、ほどよい距離感だ。参加者は11名。夕方からBBQには、後続の2名が加わって総勢13名。内男性は6名である。平地の気温が20℃ほど、山中は17、8℃だろがうが、階段を登ると汗ばんで来る。秋晴れの空はどこまでも青く、高いところから見える集落は箱庭を思わせる。時おり下山してくる登山者にあったが、わがグループの元気さが山中を賑わせている。階段は50段ごとに、あと656段、606段と登った段数が表示れている。ストックの役割は、登りでは推進とバランス。後ろで歩きを見てくれているコーチから姿勢を正してと声がかかる。補助のストックでは、筋力の消費が3割軽減されと聞かされる。ほとんど、疲れを感じることもなく、1時間の道のりを完登。連れ立って歩く仲間の話声も、楽しそうに聞えている。

神社横の広場で昼食。このなかに80歳を越えるメンバーが3名。気づかってくれる若い世代に、甘えと感謝がないまぜになった感覚から、同級生意識のようなものが芽生える。「もう後はおまけの人生じゃないですか。儲けものと思って楽しんで」というコーチの言葉に、なるほどと同感できるものがあった。下山は、階段の道を避けて、山林についた優しい山道を、ストックでブレーキとバランスを取りながら下る。キノコを見つけた人が、見わけを依頼してくる。ムキタケ、スギカノカなど、食べられるキノコは少ない。紅葉は、始まったようにも見えるが、赤くなるなる前に枯れて落ちてくる葉もある。あと半月で、山は眠りにつく。



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