常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

小鳥海

2023年02月10日 | 登山
山形市から西の方角、白鷹山の右の方に見える山、鳥海山(531m)である。もちろん秋田県境に聳える、高峰の鳥海山ではない。山辺の町民に愛される里山だ。地名は大蕨。有料のワラビ園もある。一行のなかには、昔からこの山に親しんだ人も参加した。ある人が、ここは山ではないよ、と言っていたが、雪のなかこの山を歩いたのは16名であった。市街ちにはほとんど雪が消えたが、500mほどの山中には雪があった。カンジキを持参したが、雪中に沈まずその必要性も感じないほどであった。

朝の雪は登山口に来る頃あがり、眩しいほどの陽ざしだ。青空が見えるのもうれしい。杉の木が林立していかにも里山の雰囲気を漂わせる。石碑に湯殿山と鳥海山が刻まれ、その間に鳥居が立っている。頂上に鳥海山神社があり、この鳥居はその入り口のような形になっている。稲村七郎左衛門は当地の豪商だが、祖先は鳥海山麓の大蕨の稲村ヶ岡に住み、この地に移った。山の名も、村の名、その家の名もここにあるのは、こんな伝説のためか。

頂上の見晴らし台の看板に山の名の由来が書かれていた。後三年の役で遠征してきた源義家が、この山上で奥羽平定を遥かなかなたの鳥海山神社に祈ったところ、霊鳥が義家のもとに飛来し、軍旗のまわりを飛んだ。そこで、義家はここに鳥海山神社を勧請し、堂宇を建立した。そこから、この山が鳥海山と呼ばれるようになったという。人々は鳥海山と同じ名では混同されるので、小鳥海と呼んでいる。

晴れては、時折りの雪。頂上からは、山形の市街が間近かに見え、その東には蔵王の山々。目を西に転じると、月山、鳥海山。そして近くの西黒森山。山々の雪景色をゆっくり堪能できる山だ。参加者のなかに、本日デビュウのkさん。高いい山でなく近くのやさしい山を楽しみたい面々が大勢集まった。登山口の道路で、養鶏所の人が、雪を除雪して駐車スペースを確保してくれた。こんな親切も里山に住む人のやさしさである。所要時間、頂上での昼食をいれ2時間30分。
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