常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

GO TO古窯

2020年11月10日 | 詩吟
昨日、恒例の詩吟仲間の恒例の録音会。会場は上山の古窯に決まっている。コロナ禍で、初めてgo toキャンペーンを利用した。この状況のもとで、参加者もいつものメンバーで欠席する人も多かった。メンバーの得意の吟を録音した後、宴会が始まった。古窯には、全国からの旅行者が来館するので、コロナ対策もきめ細かい。いつもなら、料理が一品づつテーブルに運ばれるが、重箱に詰められたお節料理になっていた。メインデッシュは山形牛のステーキ、松茸の土瓶蒸し、そして刺身の盛り合わせ。スタッフとの接触を減らしたなかで、贅をこらした構成になっていた。

この会には年に一度だけ顔を合わせる人のいる。昨年なら、席を廻り、酒を注ぎ合って久闊を叙す。笑い声や大きな声で宴席が盛り上がるのだが、隣同士で小声で話す程度で、名物のカラオケもない。いきおい、注目は細かな心遣いをした料理に向けられる。松茸は鮭川村で採れたもの、ステーキ用には山形産の牛肉が使われている。春雨庵に流された沢庵禅師のタクアンと地元のおみ漬けが懐かしい味だ。松茸の土瓶蒸しなど、一、二度食べた筈だが、ほとんど生まれて初めて食べる感覚だ。古窯の宴会宿泊料は17000円ほどだ。go toを利用して35%引き、県の補助5000円、クーポンが2000円。利用料金は実質5000円ほどであった。このキャンペーンを利用する人は多い。今日の朝食会場も、平日であるのに、テーブルは6割程度が埋まっていた。

詩吟の会は、若い世代の入会者が少なく、どこも縮小の一途だ。世の中の流れに抗してみても、この世界にブームが来る予兆はない。細々と継続して、珍しい邦楽としての存在価値が上がった時、それを伝えていく人材を残しておく、その辺りが目標とすべきところではないか。子どもの頃、父親が浪花節を一人で口ずさむのを聞いたことがある。ラジオから流れてくる浪花節を聞くのを楽しみにしていたのだ。物心がつくようになって、浪花節の面白さが分かったような気になったこともある。しかし、今ではこの芸能に光りが当たることはない。詩吟もこの浪花節のように、日本人から忘れられる存在になっていくのだろうか。
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3 コメント

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Unknown (クリン)
2020-11-11 05:06:32
おはようございます、クリンです🐻
しぎん(詩吟)、若い人はどういうものなのか知らないのだと思います⚠
クリンたちもよく知らなかったのですが、20年ほど前、東京の「九段会館」に行った時「詩吟」の発表会みたいなのをやっていて、入り口の外で出番待ちの60さいくらいの男性が練習しているのをたまたま耳にして、すごくいいな✨とビックリしました!
リアルできくとすばらしさにハマると思います!
たくさんの方にきかせて、みりょく(魅力)を知らせてあげてくださいね🍀
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Unknown (miki701_1941)
2020-11-11 07:22:16
ありがとうございます!
九段会館は詩吟のメッカのような
ところで、私もそこの舞台に立ったことがあります。
若い人からそう言っていただければ励みになります。
今年は大勢集まる吟詠の大会は
全て中止です。コロナが去って行くのを待つ雌伏の年でした
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詩吟 (tango)
2020-11-11 10:33:40
大好きです!
詠ずることはできませんが、父親が尺八をふき
母がおこと・・私たち姉妹も学校帰りに
おことの練習をしていました。
社交ダンスも39年踊っていて悔いがありませんが
詩吟のひびき・・いいですね~~
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