南禅寺の塔頭のひとつ「金地院」は、小堀遠州作のお庭が有名。
境内を散策しているミモロは、重要文化財の「東照宮」から、「開山堂」を巡ります。
「ここが開山堂、お詣りしなくちゃ…」後水尾天皇の勅額をいただく「開山堂」は、なかに十六羅漢像が安置されていました。
そこを過ぎて、いよいよ方丈へと向かいます。
「方丈」は、重要文化財。慶長16年(1611)に伏見桃山城の一部を徳川家光がここに移築したもの。正面には、山岡鉄舟の筆による額が掛かっています。
「わ~のびのびしたお庭…」だれもいない境内で、ミモロは、お庭を存分に鑑賞。
「こういう時間が持てるのも、冬ならでは…。やっぱお寺めぐりは、冬がいいね~。ちょっと寒いけど、厚手の靴下履いて来れば大丈夫…」とミモロ。
そう、冬のお寺や神社めぐりには、厚手の靴下は必須アイテム。廊下を歩くときの冷えを防ぐために…。
ミモロの目の前に広がるのは、寛永7年(1630)に小堀遠州が作庭したといわれる「鶴亀の庭園」。
お寺のパンフレットによると、「桃山時代の風格を備えた江戸初期の代表的枯山水の庭園」なのだそう。
「お寺に入るときに見た解説、もっと覚えとけばよかった~」とミモロ。
「白砂は、宝船を象徴すると同時に海洋を表す。長方形の大きな平面の石は、東照宮の遥拝石で、その右が、鶴島、左が亀島。その間に蓬莱の石組、背景の刈込は、幾重にもかさなる深山幽谷を表す」との解説が…。
「枯山水のお庭って、かなり想像力が必要だよね~。きっと若い子じゃ、わかんないかも…」とミモロ。
「え~どれが亀さん?」じっと庭を見つめるミモロ。でも、ともかくとても洗練された雰囲気のお庭です。
たとえ作者の製作意図が、よくわからなくても、そこの前に座り、静かな時間を過ごすことに意義があるのです。
心を無にして、庭に臨む…これぞ禅宗の教え。静寂がミモロを包み込みます。
「京都って、ちょっと歩くと、こういう場所で過ごせるのがいいよね~」とつくづく思うミモロです。だって、この場所は、ミモロの家から自転車で5分ほどの場所なのです。
さて、小堀遠州は、小堀政一(まさかず)といい、江戸時代前期に活躍した茶人であり、建築家、作庭家であり、備中松山藩の第2代藩主でもあります。遠州と呼ばれるのは、家康が晩年過ごした駿府城の普請奉行に任ぜられたことから。彼の美意識の高さは、多くの人に評価され、さまざま仕事を頼まれます。
作庭家、建築家としての足跡は、京都では、妙心寺、大覚寺、南禅寺、仙洞御所など、随所に残っています。
「売れっ子だったんだね~」とミモロ。68歳で亡くなるまで、本当に精力的に動いた人です。
ところで「金地院」では、時間指定の特別拝観を通年で行っています。
長谷川等伯の襖絵や小堀遠州作の「八窓席茶室」を解説付きで拝観できます。
「う~時間が合わない…」と今回は、諦めることに…。
「また、来ようね~」とミモロ。
冬の京都は、静かさの中に…。本当に寒いけれど、庭が好きな人には、おすすめの時期です。
*「金地院」地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩5分。庭園の拝観料は400円。特別拝観料700円 。拝観時間8:30~17:00 12月から2月は16:30まで。
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