「どう?似合う?」とミモロがすまし顔でいるのは、和傘をさしているから…
この日、ミモロが自転車を止めたのは、寺之内通の「宝鏡寺」の向いにある和傘の「日吉屋」です。
格子戸を開けて中へ…「ちょっと入りにくいけど…やってるかなぁ?」と。
落ち着いた雰囲気の店内には、さまざまな和傘が並んでいます。
ここ「日吉屋」は、江戸後期の創業。初代当主は、五条本覚寺に店を構え、二代目当主の折に、現在の場所に移転したそう。
和傘は、かつては日常の品。「あ、よく時代劇で浪人が内職に傘貼ったりしてるよね~」と時代劇好きのミモロ。
そう、昔は、誰もが持っていた必需品の一つです。西洋化が進む中、和傘は洋傘にその地位を奪われ、今やビニール傘など、使い捨てのような状態になり、それが問題になる状況に…。
「昔は、修理して長く大切に使ったんだよね~」とミモロ。過剰なゴミが環境へ悪影響をもたらしている現在。修理して使う暮らしへの関心も以前より高まっているようです。でも、さすがに和傘は…
竹と紙を素材とする和傘。現在の需要は、旅館や料理屋、茶席、各種伝統芸能の小道具など。活躍の場は限られています。
「でも、葵祭にも、祇園祭、時代祭でも、必ず和傘見るよね~」京都の祭りには、欠かせない道具のひとつなのです。
ここ「日吉屋」は、京都で残る数少ない京和傘製造元。製造元の減少で全国から注文を受けているそう。
「いらっしゃませ~」と、お店のマネージャーの中村さん。
「あの~初めまして~ミモロと申します。あの~和傘のこと、あんまり知らないんです…教えてもらえますか?」とミモロ。
和傘と洋傘の違いは、その素材と構造。つまりかなり違うのです。
細く削られた竹を持ち手となる柄竹に放射状に組み合わせるのですが、その要となるのが、「ろくろ」と言われるエゴの木などを使った部分で、そこに傘の骨が集中します。
「最近、このろくろを作る職人さんが激減し、将来危ぶまれてます」と中村さん。
「ミモロちゃん、和傘と洋傘ってどこが違うかわかりますか?」と中村さん。
「え~姿は、まるっきり違う感じだけど…」とじっと和傘を見つめます。
「まず骨が外に出てるのが、和傘で、洋傘は、骨の上に布が張られてます」と。
「そして、立てる時は、先の部分を上に置きます。つまり雨の雫をはらうときも、先を持って、振るんです」と。
「確かに、洋傘と、いろんな点で違うんだね~」と改めて思うミモロです。
「こちらは、洋傘のように布を竹の骨に張ったもの。ホラ骨が外に見えないでしょ」
「あ、ホントだ~」
一般のニーズが激減した和傘ですが、ファッションブランドコラボした作品を製作したり…
より斬新なデザインにチェレンジしたり…。「これなんだ~?」
薄紫色のお花・・・そう桔梗をイメージした和傘です。
また、和傘の技術を使ったインテリアの品々は、ホテルや旅館、料理屋さんなどにも注目されています。
天井から下がったライトシェードは、まさに和傘の技術を応用したもの。
「これを広げると、照明の傘になるんですよ~ミモロちゃん、なら中に入れますね~」と中村さん。
特別に入れて頂いたミモロです。
「こういう照明って雰囲気あるよね~」とミモロ。ロゴや家紋などを入れたオーダーも可能です。
現在、「日吉屋」の工房の職人さんたちは、すべて女性なのだそう。
「あの~いつか工房見学できますか?」と興味津々のミモロ。
「はい、今は、緊急事態宣言が延長され、工房見学はできないんですが、また再開しますよ。さらに傘貼りの体験などもありますから、ぜひミモロちゃん参加してください~」と中村さん。
「はい、またお友達誘って伺います~」と元気に答えるミモロでした。
*「日吉屋」の詳しい情報はホームページで
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