友々素敵

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中学生男子の自殺

2013年07月12日 19時07分30秒 | Weblog

 名古屋市教育委員会は11日、南区の市立中学校2年の男子生徒が自宅近くのマンションから転落し、死亡したと発表した。生徒の自宅からは、自殺をほのめかす内容やいじめを疑わせる記述のあるノートが見つかったといい、いじめを苦にした自殺の可能性もあるとみて、調査を始めたことも明らかにした。中日新聞によると同級生の話しとして、「亡くなった当日は、帰りの会でクラスメートに『死んでみろ』『死ね』と言われ、「死ねと言うから死ぬ」と言い返していた。複数の生徒らによると、その会話を聞いた担任教諭は『死ぬ気もないのに、そんなことを言うもんじゃない』などと話したという」とある。

 続いて記事は、「担任教諭は11日夜、市教委に『そんな発言はしていない。死ぬという言葉も耳にしていない。もし聞いていれば、必ず注意している』と説明。亡くなった男子生徒が以前、ほかの生徒とからかい合う場面があり、『大丈夫?』と声をかけると、生徒は『大丈夫です』と答えたという。そのやりとりから、担任は市教委に『いじめという認識は無かった』と話している」と。さらに、「ある同級生は『1週間くらい前、彼の方から近づいてきて、“11階から飛び降りたら死ねるかな”と言われたことがあった』と振り返る」という記事を載せている。

 自殺の原因が何か、本当のところは分からないけれど、男子生徒が「死」を強く意識していたことは確かなようだ。マスコミの報道によれば、ソフトテニス部で練習に励み、秋の合唱祭に向けてクラスの指揮者に立候補し、「活発で堅実な性格」(校長)で、「優しいやつで、嫌って言わない」(同級生)生徒だった。ちょっと成績がよくて目立つことをする生徒は、下積みの同級生からは目障りに見える。「死ぬことも出来ない小心者のくせに」などと揶揄されていたのかも知れない。感受性が鋭くて、プライドばかりが先行してしまう年頃だから、「あいつらを見返してやるためには死ぬ以外にない」と思い込んだのだろう。

 死んだ男子生徒が残したノートには、「まず、自殺しようと思ったのはなぜかに始まり」、提出物を出せなかったことに触れ、「先生や両親にはこんな自分を変えられなくてもうしわけない」とある。そして、「いろんな人から『死ね』と言われた」と記しながら、「あえて名前はあげません。悪いのは自分と一部の人」と書き、「気づいてあげられなかったなどと後悔しないでください」「さようなら。ありがとう」と結んでいる。これだけを読んでも、なかなかな男の子だと思う。生きていれば、もっと素晴しいことに出会えただろうに。

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