暑い夜が続いている。エアコンを使っている家も多いが、我が家は幸いなことに風通しがよいのでまだ一度も使っていない。今朝、夢を見ていた。神様が私に「どうするか?」と言われる。「今ならまだやり直すことが出来る。望むなら30歳からリセットさせても構わない」。私が黙っていると、「お前の曲がらない左足だけなら、このままですぐに治せるぞ。折れた骨が間接で邪魔をしているだけだ。当時はそれを取り除く技術が無かったが、今なら簡単に手術で出来る。やってみるか?」と神様は神力ではなく、医術のことを言う。
「いや、もう、いいです。気にかけていただいただけでもありがたいです」と私は断った。神様は「そうか」と言われて、消えてしまった。30歳の時に若返って、やり直さなければならないほど、私は間違った人生を歩いて来たようだ。そんなことを言ったなら、どの時点も間違っていたかも知れないし、だからと言って、やり直した人生がたとえ大きく今と違っていても、やはり「よかったのだろうか」と考えてしまうだろう。いろんなことはあったとしても、これが私の人生で、これでよしと受け止めよう。神様はそれを教えてくれたのかも知れない。
それにしても今年の夏は暑くなりそうだ。暑い夏を一番喜んでいるのは電力会社かもしれない。原子力発電の新しい規制基準が施行され、電力会社4社が再稼動を求めて規制委員会に申請書を提出した。その光景をテレビで見たけれど、「よろしくお願いします」と頭を下げる電力会社の社長に対し、「任せなさい」と規制委員会の方は頭も高い。規制委員会は新基準に適合しているかを確かめ、その後、自治体の同意や政府の判断で再稼動となる。新聞各社の見方は、「冬にも再稼動」のようだ。申請のあった原発はいずれも地元の同意が取りやすいと見られているからだ。
東京電力が柏崎刈羽原発の再稼動申請を決め、その旨を新潟県知事に伝えに来たのをテレビニュースで見た。泉田知事は、両者が「安全協定」で、「新設備を作る際は県の事前了解を得る」ことに踏まえて、「東京電力は約束を守る会社ですか」と何度もただした。これに対して広瀬社長は「同時性、平行性」を口にした。知事は「事前了解です。同時、平行じゃーありません。嘘をつかない。約束を守る。これがスタートラインです」と手厳しい。「3期連続の赤字は避けたい」と言う社長に、知事は「昨年、安全と金とどちらが大切かと聞いた際、安全と答えていただいたのは嘘だったのか」と迫った。
起きてしまった事故はやり直すことは出来ない。神様のようにリセットすることは人間には出来ない。何が出来るかといえば、再び被害を出さないことだ。原発に頼らない社会の構築へ舵を切って欲しい。