友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

ヴォルテールの言葉

2014年09月17日 16時22分29秒 | Weblog

 中東で勢力を伸ばしている過激派「イスラム国」に対抗するため、15日にパリで会議が開かれた。アメリカは国際的な同盟をつくりたかったようだが、会議は「必要な措置はすべて取る」という点で一致したものの、どうも各国の足並みは違っていた。フランスはアメリカの空爆を支持し、イラク軍を訓練するための特殊部隊を派遣すると積極的だが、イギリスは空爆に慎重でクルド人部隊への支援と武器供与に留まっている。ドイツはもっと消極的で武器給与のみ、トルコに至っては自国民がイスラム国の人質になっているため参加を見合わせている。肝心のアラブ諸国も態度を明確にしていない。

 中東が部族対立、宗派対立を繰り返しているのも、欧米がこれを煽り利用して支配してきたからだ。にもかかわらず、まだ武力で制圧しようという、全く愚かとしか言いようがない。14日のブログで中学生の男の子の投稿記事を紹介し全く同感だと書いたが、12歳でさえこのような見識を持つことができるのに、世界の政治家たちは「イスラム過激派をどうやって絶滅させるか」しか論じていない。王制を廃止し、市民革命を実現したフランスに、ヴォルテールという哲学者がいる。小説家の白石一文さんの作品にヴォルテールの言葉として、「絶望した側が、戦いに勝つことがよくある」とある。

 どういうことなのかと思ったが、ヴォルテールの生きた時代はフランス革命の頃で、20代の彼はバスティーユ牢獄に収監されたことがある。解放されてイギリスへ渡った。当時のイギリスは名誉革命で立憲君主制となり、議会が生まれていた。ヴォルテールは先進国イギリスから学ぶものが多かったようだ。ヴォルテールはこんな言葉も残している。「私はあなたの意見に反対だ。だが、あなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」。今から300年も前に、まだ議会が定着していない時代に、こう言い切る人がいた。欧米は先駆者から何を学んでいるのだろう。

 今晩は名演の例会のため、今日はここまで。

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