風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

休日分散化

2010-03-08 00:21:32 | 時事放談
 週末のニュース解説番組を見ていると、先日、政府の観光立国推進本部・分科会で提示された休日の分散化案が話題になっていました。全国を5つの地域に分け、春・秋の連休の日程をずらして、旅行需要を喚起するのが狙いだそうです。全く、余計なお世話です。
 連休をずらすと、高速道路や鉄道の混雑が緩和されるため、連休割増料金もなく、宿などの予約も取りやすく、結果として、観光地では集客が続くため雇用の創出や安定化に繋がることが期待されるというわけです。勿論、良いことばかりではなく、全国展開の企業では日程調整が面倒だとか、帰省しても地域が違う旧友とは休みが合わないとか、カレンダー業者は5種類もカレンダーを作成しなければならないといった冗談のような話まで出ていますが、概ねプラスの影響が大きいような論調です。
 ドイツでも実施しているといいますが、ドイツでは、子供たちの休みが分散化されているもので、大人はそれに合わせて有給休暇を取るという、有給休暇30日付与で消化率100%のドイツならではの制度になっており、有休消化率が50%を切るレベルの日本とはちょっと前提が違います。
 日本では有休消化率が低いことが問題ですが、だからこそ政府が祝日を徒に増やしたり、連休をずらしたりして休暇を取るように仕向けるというような問題ではないはずです。お上にそこまで指図されたくありませんねえ。国交相はカネがかからないで景気浮揚を図れると胸を張っているようですが、もっと他に考えることはないのかと、ちょっと情けなくなります。
コメント (2)
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