15日(日本時間16日)のカージナルス戦に先発出場したイチローは、初回の第一打席でライト前ヒットを放ち、通算安打で「球聖」タイ・カッブがもつ4191安打を超えて単独二位に躍り出た。3回の第二打席も一塁内野安打で、通算4193安打とした。心から祝福したい。
タイ・カッブと言えば、イチローより87年も年長だ。以下はスポニチからの抜粋・・・タイガースの中堅手として活躍し、1911年には自己最高の打率.420を記録するなど、4割を3度マークし、生涯打率.367は史上最高。打つだけでなく、走塁も一級品。通算897盗塁は歴代4位で、俊足を生かしたバント安打も多かった。同時期に活躍したヤンキースのベーブ・ルースが豪快な本塁打から華やかなイメージが強いのに対し、カッブは「最も冷酷な選手」とも評された。そしてこんなエピソードが残されている。カッブの打撃練習を見ようと集まってきた相手チームの選手に対し「今日は調子が悪い。どこに飛ぶか分からないから安全なベンチに避難してくれ」と言い放つと、11球連続でベンチ方向にファウルを飛ばし、ダーツのように1人ずつ当てて行ったという。巧みなバットコントロールはイチローとも共通している。実際、イチローが2004年オフにクーパーズタウンの野球殿堂を訪れた際、殿堂関係者の計らいでカッブが使ったバットを手にし「テークバックの写真を見る限り、自分と同じ(打撃の)感覚を持っていると思う」と口にしたらしい。それにしても、とてつもない選手の記録を超えたものだ。それだけイチローの凄さも際立つ。
そのイチローも今年10月22日には42歳になる。2001年から2010年までメジャー10年連続200安打を記録した後は、184安打、178安打、136安打、102安打と、年々、減少傾向にあり、41歳の今シーズンを4122安打からスタートして、積み上げた安打はこの日まで71。当初、マーリンズでは4番手の外野手に位置づけられ、出番も限られていた。6月19日のレッズ戦からは34打席連続無安打の自己ワーストを記録し、それが大きなニュースにもなった。
通算安打記録でイチローの上にいるのはとうとうピート・ローズだけとなった。
ピート・ローズと言えば、イチローより32歳年長で、通算試合(3562)、通算打席数(15861)、通算打数(14053)、通算安打(4256)、通算単打(3215)、通算出塁数(5929)、通算アウト回数(10328)で歴代1位を記録し、シーズン200安打もイチローと同じく10度達成している、鉄人のような選手だ(1989年に野球賭博に関わっていたことが発覚して永久追放処分を受けたままだが)。そのほか、通算二塁打(746)、連続試合安打(44)、1試合5安打以上(10)、1試合4安打以上(73)、1試合3安打以上(387)、1試合2安打以上(1225)で歴代2位を記録する記録魔だ。イチローもそうだが、ケガもなく体調をうまくコントロールし、息の長い選手生活を送ればこその記録でもある。驚くなかれ、引退の年(45歳)こそ52安打に終わっているが、その前年まで23年連続で100安打以上を放っていた。
その歴代最多安打記録の4256まで残り63に迫っている。勿論、日・米の記録を合算することには議論があるが、この日のバットとボールは即座に回収されたらしい。野球殿堂に贈られるようだ。米スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」は、メジャーでの3000本安打よりも日・米通算でピート・ローズの歴代最多安打記録更新が「より重要」と表現しているらしい。安打数が3000本に近づくほど、来季のメジャー契約を手にすることが容易になるという見方もある。日本の「誇り」が、来季、いよいよ夢の記録に手が届く。
タイ・カッブと言えば、イチローより87年も年長だ。以下はスポニチからの抜粋・・・タイガースの中堅手として活躍し、1911年には自己最高の打率.420を記録するなど、4割を3度マークし、生涯打率.367は史上最高。打つだけでなく、走塁も一級品。通算897盗塁は歴代4位で、俊足を生かしたバント安打も多かった。同時期に活躍したヤンキースのベーブ・ルースが豪快な本塁打から華やかなイメージが強いのに対し、カッブは「最も冷酷な選手」とも評された。そしてこんなエピソードが残されている。カッブの打撃練習を見ようと集まってきた相手チームの選手に対し「今日は調子が悪い。どこに飛ぶか分からないから安全なベンチに避難してくれ」と言い放つと、11球連続でベンチ方向にファウルを飛ばし、ダーツのように1人ずつ当てて行ったという。巧みなバットコントロールはイチローとも共通している。実際、イチローが2004年オフにクーパーズタウンの野球殿堂を訪れた際、殿堂関係者の計らいでカッブが使ったバットを手にし「テークバックの写真を見る限り、自分と同じ(打撃の)感覚を持っていると思う」と口にしたらしい。それにしても、とてつもない選手の記録を超えたものだ。それだけイチローの凄さも際立つ。
そのイチローも今年10月22日には42歳になる。2001年から2010年までメジャー10年連続200安打を記録した後は、184安打、178安打、136安打、102安打と、年々、減少傾向にあり、41歳の今シーズンを4122安打からスタートして、積み上げた安打はこの日まで71。当初、マーリンズでは4番手の外野手に位置づけられ、出番も限られていた。6月19日のレッズ戦からは34打席連続無安打の自己ワーストを記録し、それが大きなニュースにもなった。
通算安打記録でイチローの上にいるのはとうとうピート・ローズだけとなった。
ピート・ローズと言えば、イチローより32歳年長で、通算試合(3562)、通算打席数(15861)、通算打数(14053)、通算安打(4256)、通算単打(3215)、通算出塁数(5929)、通算アウト回数(10328)で歴代1位を記録し、シーズン200安打もイチローと同じく10度達成している、鉄人のような選手だ(1989年に野球賭博に関わっていたことが発覚して永久追放処分を受けたままだが)。そのほか、通算二塁打(746)、連続試合安打(44)、1試合5安打以上(10)、1試合4安打以上(73)、1試合3安打以上(387)、1試合2安打以上(1225)で歴代2位を記録する記録魔だ。イチローもそうだが、ケガもなく体調をうまくコントロールし、息の長い選手生活を送ればこその記録でもある。驚くなかれ、引退の年(45歳)こそ52安打に終わっているが、その前年まで23年連続で100安打以上を放っていた。
その歴代最多安打記録の4256まで残り63に迫っている。勿論、日・米の記録を合算することには議論があるが、この日のバットとボールは即座に回収されたらしい。野球殿堂に贈られるようだ。米スポーツ専門誌「スポーツ・イラストレイテッド」は、メジャーでの3000本安打よりも日・米通算でピート・ローズの歴代最多安打記録更新が「より重要」と表現しているらしい。安打数が3000本に近づくほど、来季のメジャー契約を手にすることが容易になるという見方もある。日本の「誇り」が、来季、いよいよ夢の記録に手が届く。