風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

名古屋ウィメンズマラソン

2020-03-09 00:02:30 | スポーツ・芸能好き
 今日はびわ湖毎日マラソンの結果を気にしており、名古屋ウィメンズマラソンはノーマークだった。結果を見て、思わずYouTubeを見た。一山麻緒選手が、冷たい雨をものともせず、日本歴代4位の2時間20分29秒で優勝した。1月の大阪国際女子マラソンで松田瑞生選手が出した記録を1分以上、上回り、東京オリンピック・マラソン女子代表の最後の一枠を射止めた。
 彼女は、昨年の東京が初マラソンで、言わばルーキーと言えるが、オリンピック代表を狙っていたのだろう、この一年で実に貪欲にフルマラソン四度目の挑戦だったそうである。私も20年ほど前、アメリカ駐在中のある一年間に四度、フルマラソンを走ったことがある。サンフランシスコ(7月)、サクラメント(12月)、ナパバレー(3月)、サンディエゴ(5月)、さらに10月のレイク・タホで即席の駅伝チームを作り、直前に高齢のおじさんが痛風でリタイアしたいと言い出して、私が二区間20キロ走る羽目になったのはオマケである。これだけ間を置かずに走り続けたので、自身初めてのサブ4を三度出したが、さすがにレースに慣れてしまって、回を重ねる毎に集中力を切らしていった。エリート・ランナーであればなおのこと、体力も集中力も維持するのは並大抵ではないだろうと思う。
 彼女の何が素晴らしいかと言って、走る姿が見とれるほど、なのだ。クセのある走りが悪いわけではないが、Qちゃんは「ゴム毬のように、はずむよう」だと形容し、野口みずきさんは「フォームがすごくいい。腰高で、お尻の位置がすごく高い・・・まるでアフリカ勢のような走り。ストライド型で筋力の強さを感じるし、体幹も強い」と言ったように、痩せた身体にしては足腰がしっかりしており、158センチの身長よりもずっと大きく見えるような、安定した堂々とした走りなのだ。そしてペースメーカーが外れる30キロの手前から抜け出し、自分のペースを貫いたのは、先週の(後れても盛り返した)大迫傑選手を彷彿とさせた。
 なお、野口みずきさんは「厚底シューズにも合う走りだと思う」とも語っている。厚底シューズは、反発力があるため、体重が軽い女子ランナーは必要以上に弾んで、履きこなすには臀部などの筋力が必要で、どちらかというと不向きだと言われる。今回も、上位10人中、彼女だけだった。
 いやはや、最近やや沈滞気味の女子マラソンに、期待の新星が誕生した。本番のオリンピックが楽しみだ。
コメント
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