俳優の田村正和さんが4月3日に亡くなられていたことが判明した。享年77。私は別にファンではないし、むしろ余り接した記憶がないから殆ど気にかけていなかったが、いざ亡くなったと知ると無償に恋しくなる、そんな存在感のある役者さんだった。
彼が出演するドラマをまともに見たのは、マレーシア・ペナン島に滞在していた頃のことだから、もう10数年も前のことになる。日本恋しさの余り、midlanmdという場末のいかがわしいショッピング・モールで、違法コピーのDVDについ手を出したからだった。『古畑任三郎』のドラマで、イチローが出演していた。クセのある語り口だが、嫌味はない。むしろ、その世界観に嵌ってしまうほど、ちょっと妙だけれども完成度が高くて、印象に残った。
この『古畑任三郎』は、倒叙型と呼ばれる推理ドラマ形式で、視聴者の私たちには、有名俳優やイチローのような有名人が演じる犯人が最初から分っていて、それを田村正和さんがちょっと偏執的なほどにコミカルに時にシリアスに演じる一見冴えない刑事が、のらりくらりと、しかし執拗に着実に犯人を追い詰めて行く、そのプロセスが見どころになる。かつて人気を博したピーター・フォーク主演『刑事コロンボ』の日本版とも言えるものだが、二番煎じと思わせないほど個性的で魅せてくれた。
日経は追悼記事で、「手を伸ばしても届かない神秘的なオーラをまとい続けたスターだった。足を組み、ほおに手を添え、悩んでいるように小首をかしげて記者の質問に答える。そんなダンディーな姿は舞台裏でも変わらず、あるテレビプロデューサーは『控室でも画面で見る田村正和さんのままで驚いた』と話していた」と書いた。
伊東四朗さんは、「田村さんって人は本当に、昔風の映画スターだよね。プライベートは全くわからない」と語ったらしい。
黒沢年雄さんはブログで、「全てにおいて…スターを演じ切った美しい俳優だった…。歩く姿…所作…話し方! 何事にも慌てず騒がず…常にマイペース…常に物静かな佇まい…キザが嫌味なく身に付いた稀な方だった…芝居で長い立ち回りの後…僕を介護する場面も…荒い息ひとつ見せない!」 「ある時…新幹線でご一緒した…3時間同じポーズには驚いた!ある意味…スターを演じ切った稀に見るスターだった!」と書かれtらしい。
まさにキザであることに嫌味がない稀有なお人柄が偲ばれる。24時間365日77年間、「田村正和」を演じきったのだろう。最近は見かけることがない、ちょっと変だが(笑)、プロフェッショナルで、ストイックな姿勢に惹かれていたのだろうと、今にして思う。時代が違えば銀幕の大スターだったのだろうが、茶の間のドラマで、深みのある演技を堪能させてくれた。心よりご冥福をお祈りし、合唱。
彼が出演するドラマをまともに見たのは、マレーシア・ペナン島に滞在していた頃のことだから、もう10数年も前のことになる。日本恋しさの余り、midlanmdという場末のいかがわしいショッピング・モールで、違法コピーのDVDについ手を出したからだった。『古畑任三郎』のドラマで、イチローが出演していた。クセのある語り口だが、嫌味はない。むしろ、その世界観に嵌ってしまうほど、ちょっと妙だけれども完成度が高くて、印象に残った。
この『古畑任三郎』は、倒叙型と呼ばれる推理ドラマ形式で、視聴者の私たちには、有名俳優やイチローのような有名人が演じる犯人が最初から分っていて、それを田村正和さんがちょっと偏執的なほどにコミカルに時にシリアスに演じる一見冴えない刑事が、のらりくらりと、しかし執拗に着実に犯人を追い詰めて行く、そのプロセスが見どころになる。かつて人気を博したピーター・フォーク主演『刑事コロンボ』の日本版とも言えるものだが、二番煎じと思わせないほど個性的で魅せてくれた。
日経は追悼記事で、「手を伸ばしても届かない神秘的なオーラをまとい続けたスターだった。足を組み、ほおに手を添え、悩んでいるように小首をかしげて記者の質問に答える。そんなダンディーな姿は舞台裏でも変わらず、あるテレビプロデューサーは『控室でも画面で見る田村正和さんのままで驚いた』と話していた」と書いた。
伊東四朗さんは、「田村さんって人は本当に、昔風の映画スターだよね。プライベートは全くわからない」と語ったらしい。
黒沢年雄さんはブログで、「全てにおいて…スターを演じ切った美しい俳優だった…。歩く姿…所作…話し方! 何事にも慌てず騒がず…常にマイペース…常に物静かな佇まい…キザが嫌味なく身に付いた稀な方だった…芝居で長い立ち回りの後…僕を介護する場面も…荒い息ひとつ見せない!」 「ある時…新幹線でご一緒した…3時間同じポーズには驚いた!ある意味…スターを演じ切った稀に見るスターだった!」と書かれtらしい。
まさにキザであることに嫌味がない稀有なお人柄が偲ばれる。24時間365日77年間、「田村正和」を演じきったのだろう。最近は見かけることがない、ちょっと変だが(笑)、プロフェッショナルで、ストイックな姿勢に惹かれていたのだろうと、今にして思う。時代が違えば銀幕の大スターだったのだろうが、茶の間のドラマで、深みのある演技を堪能させてくれた。心よりご冥福をお祈りし、合唱。
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