サンタクロースの衣装には、かつては白や青や紫など、いろいろな色があったのに、いつしか赤(と白)に決まったのは、コカコーラの雑誌広告に由来すると言われます。
私もその俗説を信じて、今から十数年前のアメリカ滞在中、アンティーク・ショップに立ち寄っては、コカコーラの古い雑誌広告や、販促用にお店に飾る様々なPOPを探しては買い求めたものでした。まだ十分に豊かとは言えないけれども、限りない未来を信じることが出来る明るさが横溢していて、私たち日本人の憧れだった古き良きアメリカを感じることが出来るからです。ご存じの方も多いと思いますが、コカコーラ・グッズはコレクターズ・アイテムの一つで、カタログ本が多数販売されるほど、マーケットが出来上がっていて、しかも人気が高いものですから、まともなアイテムを普通のアンティーク・ショップで見つけることは先ず難しく、たまに見つけて目を凝らすとReprint(復刻版)だったりします。私がサンタクロースのカードボード(段ボールの立て看板)を見つけたのは、最果ての地・プリンスエドワード島の片田舎のアンティーク・ショップで、30ドルほどでしたが、カタログ本では200ドルの値がついていて驚いたことがありました。
実際には、コカコーラの広告以前に、あの白ひげにビールっ腹で赤い服に身を包んだサンタクロースは既に出回っていたようですが、コカコーラのために1931~64年にサンタクロースを描き続けたことで著名なHaddon Sundblom氏(フィンランドとスウェーデン出身の父母のもとに生まれました)の絵を集めた画集“Dream of Santa”を見ていると、私たちがまさに思い描くサンタクロースの姿がそこにあります(彼はそのインスピレーションをClement Clark Moorの詩”A Visit From St. Nicholas (1822)"から得たと言われます)。コカコーラ社がコカコーラとともに広く普及させ定着させた、そのグローバリゼーション戦略とともにあったことは間違いありません。
上の写真の通り、ミッキーとミニーも赤い服。
(追記 2011/12/27)
“A Visit From St. Nicholas”という詩は、1823年12月23日にニューヨーク州のある新聞に無名で発表され、一般にはClement Clark Moor作と伝えられます。次の文章で始まります。
'Twas the night before Christmas, when all thro' the house
Not a creature was stirring, not even a mouse;
The stockings were hung by the chimney with care,
In hopes that St. Nicholas soon would be there;
その中から、サンタクロースの様子を伝える部分を抜粋します。
(中略)
He was dress'd all in fur, from his head to his foot,
And his clothes were all tarnish'd with ashes and soot;
A bundle of toys was flung on his back,
And he look'd like a peddler just opening his pack:
His eyes — how they twinkled! His dimples: how merry,
His cheeks were like roses, his nose like a cherry;
His droll little mouth was drawn up like a bow,
And the beard of his chin was as white as the snow;
The stump of a pipe he held tight in his teeth,
And the smoke it encircled his head like a wreath.
He had a broad face, and a little round belly
That shook when he laugh'd, like a bowl full of jelly:
He was chubby and plump, a right jolly old elf,
And I laugh'd when I saw him in spite of myself;
(後略)
私もその俗説を信じて、今から十数年前のアメリカ滞在中、アンティーク・ショップに立ち寄っては、コカコーラの古い雑誌広告や、販促用にお店に飾る様々なPOPを探しては買い求めたものでした。まだ十分に豊かとは言えないけれども、限りない未来を信じることが出来る明るさが横溢していて、私たち日本人の憧れだった古き良きアメリカを感じることが出来るからです。ご存じの方も多いと思いますが、コカコーラ・グッズはコレクターズ・アイテムの一つで、カタログ本が多数販売されるほど、マーケットが出来上がっていて、しかも人気が高いものですから、まともなアイテムを普通のアンティーク・ショップで見つけることは先ず難しく、たまに見つけて目を凝らすとReprint(復刻版)だったりします。私がサンタクロースのカードボード(段ボールの立て看板)を見つけたのは、最果ての地・プリンスエドワード島の片田舎のアンティーク・ショップで、30ドルほどでしたが、カタログ本では200ドルの値がついていて驚いたことがありました。
実際には、コカコーラの広告以前に、あの白ひげにビールっ腹で赤い服に身を包んだサンタクロースは既に出回っていたようですが、コカコーラのために1931~64年にサンタクロースを描き続けたことで著名なHaddon Sundblom氏(フィンランドとスウェーデン出身の父母のもとに生まれました)の絵を集めた画集“Dream of Santa”を見ていると、私たちがまさに思い描くサンタクロースの姿がそこにあります(彼はそのインスピレーションをClement Clark Moorの詩”A Visit From St. Nicholas (1822)"から得たと言われます)。コカコーラ社がコカコーラとともに広く普及させ定着させた、そのグローバリゼーション戦略とともにあったことは間違いありません。
上の写真の通り、ミッキーとミニーも赤い服。
(追記 2011/12/27)
“A Visit From St. Nicholas”という詩は、1823年12月23日にニューヨーク州のある新聞に無名で発表され、一般にはClement Clark Moor作と伝えられます。次の文章で始まります。
'Twas the night before Christmas, when all thro' the house
Not a creature was stirring, not even a mouse;
The stockings were hung by the chimney with care,
In hopes that St. Nicholas soon would be there;
その中から、サンタクロースの様子を伝える部分を抜粋します。
(中略)
He was dress'd all in fur, from his head to his foot,
And his clothes were all tarnish'd with ashes and soot;
A bundle of toys was flung on his back,
And he look'd like a peddler just opening his pack:
His eyes — how they twinkled! His dimples: how merry,
His cheeks were like roses, his nose like a cherry;
His droll little mouth was drawn up like a bow,
And the beard of his chin was as white as the snow;
The stump of a pipe he held tight in his teeth,
And the smoke it encircled his head like a wreath.
He had a broad face, and a little round belly
That shook when he laugh'd, like a bowl full of jelly:
He was chubby and plump, a right jolly old elf,
And I laugh'd when I saw him in spite of myself;
(後略)
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