かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

呪いの言葉

2019年06月12日 20時53分00秒 | みゆみゆとの生活
「ねないこだれだ」が呪いの言葉のように思えてきた。
福祉センターで「ねないこだれだ」のDVDを見たのは、もう数年前のことになるのに。
ここ数日、そうちゃんの「ふくしせんたーで ねないこだれだ みるよ?」が止まらない。

昨夜はグイグイ引っ張られて車に乗るよう言われ、「福祉センター開いてなかったね」を確認するためにドライブ。
残業してる人がいて事務所の電気がついており、どうしようかと思ったけど、幸いそこまでは気付かなかったみたい。
「誰もいないわ。また今度来ようね。福祉センターバイバイして。」でさっさとその場を去る。

いつもだとこれでおしまい、なのですが。
昨夜はしつこく。
そこを離れてからものの5分で、「ねないこだれだ みるよ?」「ふくしせんたー こっち」が始まり。
3回見に行ったところで、これはらちが明かないと帰宅しました。
ねないこだれだ…
おまえやろ、と言いたいけど意味がないので言わない。

つづき。
帰宅したのは夜10時近く。眠いはずなのに寝ない。
一旦は布団に入ったもののすぐに復活し、今度は一人で無理やりドアを開けて福祉センターへ行こうとした。
玄関先で、必死で止める。
すごい力。
こんな時間に出ていって走られたら大変だ。

綱引き状態のあと、とうとう馬乗りになって必死の懇願。
ほとんど叫んでた。
「そうちゃん、行っちゃダメ!福祉センターは開いてないの!おうちでビデオ見よう。」
それでも力は緩まず、私の体がはねのけられそうな勢い。
110番しようかと思うほどの大乱闘だったけど、電話を手に取ることもできない。この手を離した瞬間、そうちゃんは行方不明になるだろう。
どうにも手立てが思い付かず。
ついにそうちゃんをバシバシと叩いてしまった。

その時のそうちゃんの目。
信じられない、というような。
怖い、というような。
私の手も心も、じんじん傷んだ。

一瞬ひるんだ間にリビングに連れてきて、頓服を飲ませた。
もっと早く飲ませればよかったな。
あっという間の5分で効き目が出て、10時半には寝てくれました。

子どもを叩いちゃいけない。
必ずこの報いは、私が高齢になったときに返ってくる。
それに、そうちゃんが誤学習していつか急に他害し始めるかもしれない。

そう分かってるのに、年に数回はこんなことがある。
未熟な私。
またこうならないように考えなきゃ。

  

今日は、みゆみゆの個人懇談でした。
学校に毎日登校することが当たり前、ではなくなっているみゆみゆ。
大好きな友達に会いたい。でも、学校に行くのはとても疲れる。からだが動かない。
そんな状態だから、何を言われるかと戦々恐々で行ったのですが。
三者懇談で、ほぼ先生とみゆみゆが話すのを横で聞いてただけ。
でも、行ってよかった。
先生がとてもあったかくて。

 「~しなきゃ」は考えず、「自分がどうしたいか」だけを考えればいい。
 人生は長い。みゆみゆちゃんはまだこれから60年以上生きる。
 だから今は、しんどい時は休憩していいんだよ。
 勉強や単位のことは、先生と一緒に考えていこう。

高校は義務教育ではないけど、こんなに寛大に声を掛けてくれるのかと、うるうるしそうになりました。
焦るな、と私にも言われたような。

ああ、また記事が長くなっちゃった。
さいごに。
こんな時はいつも思い出す、ゴードンの言葉。
「人生は、勉強だな。」