かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

おとなと一緒に

2019年06月23日 20時34分08秒 | みゆみゆとの生活
身体障害者福祉協会、というのがありまして。
私の住んでいる市では名前が変わり、「心身障害者福祉協会」になりました。
知的障害者で入会している方も多い、とのことでお誘いいただき、うちも去年の末に入会しました。

で、初めて行事に参加してみた。
その名も「ふれあい事業」。

開会式
ラジオ体操
ゲーム(的当て、輪投げ)
カラオケ大会
昼食
閉会式

これで3時間。
小学生の頃だったら、参加しようとは思わなかったかも。
今回参加しようと思えたのは、例の「みんなの学校」上映会がらみで身障協会の理事の方々とお知り合いになれたことが大きい。
「知ってる人がいる」のは心強い。
そうちゃんがたとえ大声出して5分で退散することになっても、きっと大丈夫。みんな優しくしてくれる。
そんな風に思えた。
それに、そうちゃんは見通しが立てば随分待てるようになったから、という期待感もあって。

前半のゲームでは、順番待って輪投げと的当てをやることができました。
的、見てない。
点数、興味ない。
それでも「投げてー」と渡されれば投げる、素直さ(笑)。

自分の番が終わったら、ひたすらグルグルと会場を走り回っていました。
投げる人と的との間をすり抜けること数えきれず。
それでもみんな、やり過ごしてから投げてる。
とがめる人はいない。
そうちゃん、通りすがりの猫みたい。

「じっとしてない子で…。すみません。」と小さい声で言ったら、
「いいのよ。そんなこと全然気にしないで。ねえ、いいよね。」
「そうだよ。何にも気にしなくていいよ。そのままでいい。」
と高齢の方お二人がまっすぐこちらを見て言ってくれて、泣きそうになったよ。

このあとのカラオケで、始めに、
「皆さんがよーくご存じの歌を、大合唱したいと思います。みんな知ってる歌だと思いますので、歌ってください!」と言われ。
始まった歌が、

「高校三年生」。

ポカンとするそうちゃん。
ハハハー。さすがに知らないよね。私もギリギリよ。

というかつまり、参加者の半分はそんな年齢なのです。
知的障害の子ども40歳前後と、その親御さん70歳後半。
そういう組み合わせが多いようでした。

今よりずっと福祉制度が整ってなかった時代を必死で駆け抜けてきて先輩たち。
そうちゃんに、「そのままでいいよ。」と言ってくれ、流れる緩やかな時間を作ってくれている。

退屈に思えるような長いカラオケの時間、おとなしく聞きながら座っていたそうちゃんは、その空気感を走り回りながら感じて安心したのかもしれない。
ただ単に、おとなに混じって背伸びしてただけかも、だけどね。

成人してからの長い生活に向けて、こんなメンバーでの経験をしとくのもいいな、と思った。
私も勉強になったし。

家で留守番だった夫に、「めちゃおとなしく参加できたよ。」と報告したら、「それは夜が心配だな。」と返ってきた。
さすがよくわかってらっしゃる。
「よそゆき」は疲れるもんね。

予言は当たって、夜はかなり元気よく。
頓服とドライブ2時間で、なんとか11時過ぎに寝かせた。
うん。想定内。
明日は月曜日。
朝機嫌良く登校してくれますように!