かーちゃんはつらいよ

施設入所した18歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

刺身のつま

2021年02月02日 21時24分18秒 | みゆみゆとの生活
月に一度の精神科受診に行きました。
いつも通り、ダンディ教授の診察です。
 
D 「最近はどうですか?」
私「先週まではだいぶひどくて、他の子を蹴ったり落ち葉を食べちゃったりしました。」
D 「そうですか…。波があるよね、どうしても。原因もわからないことが多いしね。」
私「それが、先生、どうやら口内炎のせいだったみたいで。それが治ったらだいぶ落ち着きました。」
D「ほう。お母さん、口内炎なんてよく見つけたねー。」
何でも褒めてくれる。嬉しい。
D「原因は、わからないことが多いけど、わかるならその方が絶対いいから。」

ここからは服薬についての質問を。
私「学校では、午後から特に興奮することが多いみたいなんですけど、夕食後のセロクエル2錠を1錠にして、代わりに昼食後のセロクエルを2錠にしてみるのはどうですか?」
D「ああ、それはいいですよ。一日量が増えるとまた副作用が増えるかもしれないから慎重にとは思うけど、同じ量で飲ませるタイミングを変えるのは全く問題ないです。
むしろ、様子を見ながらちょこちょこと調整していった方がいい。」
そして、
D「何か少しでもお役に立てるといいと思うんですけど、薬が万能というわけでもないし。
僕らはね、『刺身のつま』のようなもんなんですよ。メインじゃない。あまり頼りにならなくて申し訳ない。」

刺身のつま。
にしてはオーラありすぎやろ。

心の中でツッコミつつ、
「先生、ここをとても頼りにしてます。ありがとうございます。」
と頭を下げて診察室を後にした。
「またね、バイバイ」とそうちゃんに声を掛けてくれる先生。

存在感も影響力もありすぎな、刺身のつま。
いや、やっぱり大根ではないな。
トロだわ(笑)

しかし、やっぱりダンディ教授はすごい。
医療の限界をよく知っておられ、いつも本人と家族の目線に合わせて話をしてくれる。
重度知的障害を伴う自閉症の、特に強度行動障害では、医療はメインではなくあくまで補助的な役割。
地域の福祉サービスを使いながら、本人の望む暮らしをチームで支えていくのがメインストリート。
いつもレスパイト入院させてもらう他院のおひげのドクターも、同じことを言ってたな。


診察後は薬をもらい、支援学校まで送り届けた。
病院と学校は、家を挟んで真逆の方向。
高速使っても計3時間弱の長距離ドライブでした。 

午後からは、7年前に退職した古巣の職場へ顔を出した。
書いてもらいたい書類があって。
今はコロナに振り回されている様子で、それだけでもなくお疲れモードな雰囲気でした。
本来なら一緒に頑張ってるはずなのに、力になれなくて申し訳なく思う。
こんな私にも、知ってる顔の皆さんは声をかけてくれて、ホントに嬉しかったです。

そこで毎日過ごしてた自分を懐かしく思い、退職によって書き換えた人生を少し振り返りかけて、やめた。
まだまだ。
何が正解かなんて答えは出ない。
今は求められることを一生懸命やるしかないね。
そこんとこ、うまくそうちゃんにコントロールしてもらってる気がするよ。
走りすぎんなーって。