昨年試しに植えた綿が出来ていました。そういえば、昔、子どもの頃の布団といえば、綿で出来ていたようです。今では羽毛布団でしょうが、隔世の感があります。ずいぶんと重かったように思います。
そして、綿が固くなれば、それを打ち直して使っていたような記憶があります。木綿といえば、手ぬぐいも木綿でできていました。吸湿性に優れていますよね。最近、なぜか、木綿でできた手ぬぐいをあまり見たことがありません。顔も、昔は毎朝これでふいていました。
今はタオルですね。それも、お風呂から上がるときはバスタオルを使います。これも隔世の感があります。昔は色々なことがより自然に近かったように思います。この綿の木からも色々なことが走馬燈のように思い出されます。見ているだけで、そこにあるだけで私には癒しになります。
木綿を見ると戦後間もない幼少の頃を思い出します。そんな頃に両親を偲んで歌を詠んで見ました。とにかく、愛情深い両親でした。両親には感謝の毎日です。「父の恩は山よりも高く、母の愛は海よりも深し」です。
★そこにある 真っ白き綿 見るだけで
わらしの頃に 戻らんとす
★手ぬぐいを 腰にぶら下げ のみふるう
父の姿が 瞼に浮かぶ
★手ぬぐいで 姉さんかぶりに 割烹着
そんな母さん 今はいずこに
★手ぬぐいを 使ってぬぐう 父がいる
太き親指 思い出す
★木綿花(ばな) 真白き顔が 郷愁誘う
★木綿花(か)の 真白き顔と 向き合えば
心はいつか 母のみ胸に
★かんな持ち ご飯使って 糊作り
座卓作りに 励む父親
★遠き日の 母の姿は 木綿花
姉さんかぶりに 割烹着着て
★酒飲んで 上機嫌なる 今日の父
月に一度の 給料日かな
★幸せは どこにあるかと 父がとい
南(皆身)の中に あると答える