連休後半といってもあまり関係ない(会議、宣伝、集会、事務所で作業など)が、多少本ぐらいは読んでいる。
池田、大平の両総理に仕えた伊藤昌哉氏の「自民党戦国史」は四半世紀前の本だが、最近文庫版2冊になって復刊された。ダーツと読んだが、上巻のほうが、大平と二人三脚のごとくすすむ姿、政治家の葛藤など面白かった。まさに権力をつくる中心にいた人物だから書けた、しかもそれなりに客観的に。この人がいなかったら大平政権はなかったかもしれない。もっとも長生きできたかもしれないが。そういう意味では鎮魂の書か。
それにしても、伊藤は自分の宗教団体にかなり深いところまで相談している。自民党政治家と宗教団体のつながりはいろいろ聞いたこともあるが、なまなましい。
いまはどうか知らないが、かつて公明党の国会議員は創価学会に政界の詳細なレポートを提出していたという。読むのはもちろん池田大作。
各政治家・筋から膨大な政界報告が、ある宗教団体にとどけられるとすると、その宗教団体がそれなりの分析能力を発揮すれば、政治家に的確な「指示」をだすことも可能になるのは道理だろう。
話を政治にもどそう。伊藤は書いている。「誤りを犯した人々が誤りを認めず、国民の犠牲を求めようとするのですから、どうしょうもありません」。
自民党政治がつづく限り、「くり返される」国民犠牲だ。
★
知り合いの日本平和学会会員の松竹伸幸さんから近著、「レーニン最後の模索」(大月書店)を贈られた。
松竹さんのブログ・・・・本屋で平積みになることはないから、せめて私の机でだけ積んであげようと。それが、紀伊國屋書店新宿本店でも平積みになってました。個人的にいえば、これまで出したどの本より、反響は大きいです。いろんなメール、電話がありました。マルクスがブームになりつつあるとはいえ、レーニンまでは無理だろうとの私の観測に対し、そう悲観すべきでないとの励ましも頂きました。左翼の思考の中にソ連を社会主義だと思っていた時代のかすがあるという指摘にも、たくさんの共感が寄せられました。世界の構造を一極とか多極の対抗で描く政治学の見方に対し、私は、覇権主義の権力に世界の人民が対抗する見方を提示しました。常識的だと思っていたが、新鮮だという感想が多く、びっくりしました。この本のあとがきにも書きましたが、私が希望しているのは、この本への批判がどんなに出されてもいいから、社会主義をめぐる議論がもりあがってほしいということです。ささやかですが、その試みは始まっているといえるでしょうか。・・・・・・・
松竹さんは最近出版され、ブームにもなっている「理論劇画 マルクス資本論」(かもがわ出版)の仕掛け人。つぎも企画中という。
青年時代と変わらず、旺盛な理論活動の最前線でがんばっている松竹さん。
ウーン、レーニンか。とにかくチャレンジ。
池田、大平の両総理に仕えた伊藤昌哉氏の「自民党戦国史」は四半世紀前の本だが、最近文庫版2冊になって復刊された。ダーツと読んだが、上巻のほうが、大平と二人三脚のごとくすすむ姿、政治家の葛藤など面白かった。まさに権力をつくる中心にいた人物だから書けた、しかもそれなりに客観的に。この人がいなかったら大平政権はなかったかもしれない。もっとも長生きできたかもしれないが。そういう意味では鎮魂の書か。
それにしても、伊藤は自分の宗教団体にかなり深いところまで相談している。自民党政治家と宗教団体のつながりはいろいろ聞いたこともあるが、なまなましい。
いまはどうか知らないが、かつて公明党の国会議員は創価学会に政界の詳細なレポートを提出していたという。読むのはもちろん池田大作。
各政治家・筋から膨大な政界報告が、ある宗教団体にとどけられるとすると、その宗教団体がそれなりの分析能力を発揮すれば、政治家に的確な「指示」をだすことも可能になるのは道理だろう。
話を政治にもどそう。伊藤は書いている。「誤りを犯した人々が誤りを認めず、国民の犠牲を求めようとするのですから、どうしょうもありません」。
自民党政治がつづく限り、「くり返される」国民犠牲だ。
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知り合いの日本平和学会会員の松竹伸幸さんから近著、「レーニン最後の模索」(大月書店)を贈られた。
松竹さんのブログ・・・・本屋で平積みになることはないから、せめて私の机でだけ積んであげようと。それが、紀伊國屋書店新宿本店でも平積みになってました。個人的にいえば、これまで出したどの本より、反響は大きいです。いろんなメール、電話がありました。マルクスがブームになりつつあるとはいえ、レーニンまでは無理だろうとの私の観測に対し、そう悲観すべきでないとの励ましも頂きました。左翼の思考の中にソ連を社会主義だと思っていた時代のかすがあるという指摘にも、たくさんの共感が寄せられました。世界の構造を一極とか多極の対抗で描く政治学の見方に対し、私は、覇権主義の権力に世界の人民が対抗する見方を提示しました。常識的だと思っていたが、新鮮だという感想が多く、びっくりしました。この本のあとがきにも書きましたが、私が希望しているのは、この本への批判がどんなに出されてもいいから、社会主義をめぐる議論がもりあがってほしいということです。ささやかですが、その試みは始まっているといえるでしょうか。・・・・・・・
松竹さんは最近出版され、ブームにもなっている「理論劇画 マルクス資本論」(かもがわ出版)の仕掛け人。つぎも企画中という。
青年時代と変わらず、旺盛な理論活動の最前線でがんばっている松竹さん。
ウーン、レーニンか。とにかくチャレンジ。