monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

古典の季節表現 秋 萩の花摺(はなずり)/萩の摺衣(すりごろも)

2016年07月24日 | 日本古典文学-秋

我が衣摺れるにはあらず高松の野辺行きしかば萩の摺れるぞ
(万葉集~バージニア大学HPより)

四季物語の中に 月の帝の御歌
篠原や露分け衣袖ぬれてうつりにけりな萩が花摺(はなずり)
(風葉和歌集~岩波文庫「王朝物語秀歌選」)

秋歌中に 藤原隆祐朝臣
露ふかき秋の野原のかり衣ぬれてそ染る萩か花すり
(続後撰和歌集~国文学研究資料館HPより)

白河院にて、野草露滋といへる心を、をのこともつかうまつりけるに
大蔵卿行宗
かり衣萩の花すり露ふかみうつろふ色にそほち行哉
(新勅撰和歌集~国文学研究資料館HPより)

武蔵野の露わくる袖はむらさきの色にうつろふ萩が花ずり
(実材母集)

題しらす よみ人しらす
武蔵野は猶行末も秋はきの花すり衣限りしられす 
( 続千載和歌集~国文学研究資料館HPより)

題しらす 大江氏元
分つゝや衣はすらん朝露にぬれて色そふ秋萩のはな 
(新後拾遺和歌集~国文学研究資料館HPより)

万葉集の詞にて二百首歌よみ侍けるに、衣にすらん 従二位隆博
秋萩のさくや花野の露わけてころもにすらん人なとかめそ
(玉葉和歌集~国文学研究資料館HPより)