咲きぬれば水なき松のこずゑにも波をりかくる藤の初花(宗良親王千首)
春風に匂ひふかめて松が枝(え)のこずゑをこゆる花の藤波(草庵集百首和歌)
紫ににほふ藤波うちはへて松にぞ千代の色はかかれる(続千載和歌集)
むらさきの雲うちなびく藤のはな千歳(ちとせ)の松にかけてこそ見れ(兼盛集)
ここのへの池の藤波かけてこそみぎはの松も色まさりけれ(宝治百首)
松風も枝をならさぬやどなればかかれる藤のかげぞのどけき(風葉和歌集)
水(み)ぎはなる松の緑もうづもれて紫ふかくにほふ藤なみ(宝治百首)
かげうつす松もこだかき春の池に水底かけてにほふ藤波(風雅和歌集)
暮れてゆく春のなごりを人も見よ水際(みぎは)は松にかかる藤波(宝治百首)
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