はるかなるながめも涼しなにはがた生駒の峰のゆふだちの空(夫木抄)
行きなやみ照る日くるしき山みちにぬるともよしや夕立の雨(風雅和歌集)
夕立のほどこそしばしとまりつれ名残もすずし深山木(みやまぎ)のかげ(六百番歌合)
月うつるまさごのうへの庭たづみ跡まですずし夕だちの空(風雅和歌集)
はるかなるながめも涼しなにはがた生駒の峰のゆふだちの空(夫木抄)
行きなやみ照る日くるしき山みちにぬるともよしや夕立の雨(風雅和歌集)
夕立のほどこそしばしとまりつれ名残もすずし深山木(みやまぎ)のかげ(六百番歌合)
月うつるまさごのうへの庭たづみ跡まですずし夕だちの空(風雅和歌集)
草ふかみ浅茅まじりの沼水にほたるとびかふ夏の夕暮れ(続後撰和歌集)
みだれ行く螢のひかりなさけ見えて月におとらぬ夏の夕やみ(為兼家歌合)
夏ごころもたもとすずしく風すぎて螢みだるる夕闇のそら(三百六十番歌合)
みどりなる木のした草に露みえて夕べの雨の色ぞすずしき(伏見院御集)
ひとへなる身におふほどのたのしみや麻の衣(ころも)の夏の夕風(草根集)
君がためうき沼の池の菱とるとわが染めし袖ぬれにけるかな(万葉集)
みさびまじる菱の浮き蔓(つる)とにかくに乱れて夏の池さびにけり(夫木抄)
みくさゐる入り江の菱のつるたえずこの世を深く思ふはかなさ(新撰和歌六帖)