小泉政権時代、「戦後最大の好景気」(いざなぎ景気:2002-2007)と言われ、
「それでも一般市民の実感にはなっていない、なぜか」という
議論があった。リーマンショックの後は、企業業績も落ち込み、
使用者も労働者も状況が悪化した。
この本では、「好景気」というあやふやな表現の裏で
生産年齢人口が増加から減少に転じたという日本がかつて経験していない
現象が起こっており、これが現在の物価の下落傾向(デフレ?)、
日本経済の規模の縮小につながっていると指摘する。
指摘する、というか、証明する。
生産年齢(15-65歳)人口の減少
↓
消費人口の減少
↓
供給能力の過剰
↓
在庫積みあがりと価格競争激化
↓
在庫の時価の下落(物の値段が下がる)
お金を使う世代の人口が減り、また、お金をたくさん持っている高齢者は
「死ぬまでになにがあるかわからん」と財布を手放さず(もしくは配当を
受け取って潤い)、内需は急激に縮小するスパイラルに陥っている。
「人口減少したって、生産性を上げれば経済成長する」といったのは幻想で、
少ない人数をで同じものを生産できるようになったからといって、その
利益が分配されるべき、その商品の生産を担う人自体が少なくなっているなら
利益を給与として受け取って、モノを買うようには動かない。
だまされてはいけない、と。
車も家もパソコンも携帯も。市場が成熟してしまえば、追加的需要量はかなり
小さくなってしまう。今まで、消費人口の拡大に伴う市場拡大で、こういう
日用品?の類の製造業で日本経済は大きくなってきたが、その路線は難しくなる。
もう、伸びが期待できない。
そんなに驚く話ではないはずなのだけど、謎解き形式で、
「こう思っているでしょう?でも実はこうなんですよ」と
数字を出されて、何度か予想を裏切られ、なるほどーと思ってしまった。
数字を確認することの大切さを認識。そして、経済の構造をイメージしなくては。
小売販売額の推移や小売業の就業人数、店舗面積、生産年齢人口の値など、
少なくとも三重と石川の数字は確認しておこう。
そのような課題の中で、具体的な対応策がいくつか書かれている。
その1つが、女性の就労参加だ。
「女性の方が買い物が好きだし、少量だけど高価でおいしいものを選んで食べる」と。
もちろん、旦那の給料でそれをしたっていいのだけど、
素直な感覚として「自分が働いているから、ほいほいっと買い物できる」というのは
身を置き換えてみれば自明のこと。
女性の就労で、保育や中食、家事代行系サービスの需要が増大するだろう、
こういう3次産業の拡大は需要拡大にとっても大きな役割を果たすだろう、
とは思っていたけど、彼女ら自身の購買行動が大きく変わり、服にしろ外食にしろ
消費が活発になることは、そりゃそうだ、という感じだが、非常にインパクトは大きいはずだ。
やはり、話題になっている本は、早く手にとってさらっとでも読んでみなくちゃ
いけないですね。遅い遅い。
「それでも一般市民の実感にはなっていない、なぜか」という
議論があった。リーマンショックの後は、企業業績も落ち込み、
使用者も労働者も状況が悪化した。
この本では、「好景気」というあやふやな表現の裏で
生産年齢人口が増加から減少に転じたという日本がかつて経験していない
現象が起こっており、これが現在の物価の下落傾向(デフレ?)、
日本経済の規模の縮小につながっていると指摘する。
指摘する、というか、証明する。
生産年齢(15-65歳)人口の減少
↓
消費人口の減少
↓
供給能力の過剰
↓
在庫積みあがりと価格競争激化
↓
在庫の時価の下落(物の値段が下がる)
お金を使う世代の人口が減り、また、お金をたくさん持っている高齢者は
「死ぬまでになにがあるかわからん」と財布を手放さず(もしくは配当を
受け取って潤い)、内需は急激に縮小するスパイラルに陥っている。
「人口減少したって、生産性を上げれば経済成長する」といったのは幻想で、
少ない人数をで同じものを生産できるようになったからといって、その
利益が分配されるべき、その商品の生産を担う人自体が少なくなっているなら
利益を給与として受け取って、モノを買うようには動かない。
だまされてはいけない、と。
車も家もパソコンも携帯も。市場が成熟してしまえば、追加的需要量はかなり
小さくなってしまう。今まで、消費人口の拡大に伴う市場拡大で、こういう
日用品?の類の製造業で日本経済は大きくなってきたが、その路線は難しくなる。
もう、伸びが期待できない。
そんなに驚く話ではないはずなのだけど、謎解き形式で、
「こう思っているでしょう?でも実はこうなんですよ」と
数字を出されて、何度か予想を裏切られ、なるほどーと思ってしまった。
数字を確認することの大切さを認識。そして、経済の構造をイメージしなくては。
小売販売額の推移や小売業の就業人数、店舗面積、生産年齢人口の値など、
少なくとも三重と石川の数字は確認しておこう。
そのような課題の中で、具体的な対応策がいくつか書かれている。
その1つが、女性の就労参加だ。
「女性の方が買い物が好きだし、少量だけど高価でおいしいものを選んで食べる」と。
もちろん、旦那の給料でそれをしたっていいのだけど、
素直な感覚として「自分が働いているから、ほいほいっと買い物できる」というのは
身を置き換えてみれば自明のこと。
女性の就労で、保育や中食、家事代行系サービスの需要が増大するだろう、
こういう3次産業の拡大は需要拡大にとっても大きな役割を果たすだろう、
とは思っていたけど、彼女ら自身の購買行動が大きく変わり、服にしろ外食にしろ
消費が活発になることは、そりゃそうだ、という感じだが、非常にインパクトは大きいはずだ。
やはり、話題になっている本は、早く手にとってさらっとでも読んでみなくちゃ
いけないですね。遅い遅い。