本日、日本時間の夕刻につまりロンドンの取引時間帯に入り為替に動きが出るとともに金も動きが出て再び1550ドル割れに。昨夜のNYでいったんは売られ1540ドル台前半まで見たが、その後の時間外で買い戻され1553ドル程度をウロウロしていた。それが再度売られた。
米国がらみの(ネガティブな)材料には上昇で反応するが、ユーロ圏での問題は金融危機的な要素すなわち流動性(キャッシュ)にからむ動きにつき反応は一様ではなく、むしろ換金対象となるという屈折した動き。それが本日、夕刻の動き。
その中ドル円に動きがあり一気に79円20銭台に急落。ユーロも売られた。ユーロドルの動きも早かったが、ユーロ円など朝112円台だと思ったら109円台に!!ロンドンの8時頃には件のイタリア債は続落で、7営業日連続安。利回り上昇中。5.8%程度まで来た。スペイン債も下落(利回り上昇)。こちらは6.1%台(・・・昔、日本でも後にイベントに発展したロクイチ国債があったなぁ)。昨夜、投機的攻撃と書いたが、イタリアの公的債務の規模は1兆6000億ユーロ(約180兆円)になる。規模としては米、日に次ぐ3番目。つまり取引量が多い(流動性)ため、大口の売買に耐える対象となる。したがって参加者も多く、ヘッジファンドの参入もしやすい。以前からこの機会を狙っていた筋は多かろう。
これが先ごろジャンクに格下げされ担保価値が話題になったポルトガル債となると、ポルトガルのGDP自体が2293億ドル(約18兆円)にすぎず、日本でいえば北海道や千葉県の規模となる。債務の規模も小さいので扱いにくい、さらにジャンク債となると参加者も限られるから、なおさら。
金市場、次のイベントはバーナンキFEB議長の議会証言。減速は一時的(ソフト・パッチ)との分析に変化はありや否や。雇用統計やユーロ圏での動きもからみ、発言内容に反応しそうだ。