NY金は9日の取引で、また予想外の大幅続伸をすることになった。9日の市場は、週明けから燻っていた中国経済への先行き不安がさらに高まり上海株が急落。平均株価で5%超の値下がりは、その後の欧州にも飛び火することになった。NY株も取引序盤で大きく下げ、NYダウは一時前日比200ドルを超える下げに見舞われることになった。ただし、終盤には買戻しの動きが鮮明となり、終わってみれば大きなマイナスにはならなかった。
前日の段階でも中国の11月の輸入が予想外に大きく落ちたことが景気減速を印象付けるとともに、足元で来年の成長率目標を引き下げようとする運動もあって、否が応にも中国の減速を懸念する見方が広がっていた。そこに9日は、金融当局が短期融資に対する担保の規定の厳格化を発表。資金繰りが難しくなることから、それが景気には悪影響を及ぼすと解釈され、株安の引き金を引いたとされる。
具体的には中国証券登記決済有限公司が、債券担保貸付など短期融資の担保として認められる債券の格付けをトリプルA(=AAA)以上、発行体格付けをダブルA(=AA)以上にするとしたもの。これで「影の銀行」や「理財商品」などで有名になった、地方政府の資金調達窓口として位置付けられている「地方融資平台」が発行する証券の約半分は担保として認められないことになるとされる。債務の圧縮に向けた構造改革の一環だが、カネ巡りを阻害する政策ゆえに、このタイミングでの施行は上海株の急落につながることになった。
そこにタイミング悪く、ギリシャでの政局の流動化の可能性が高まったことが、株安の連鎖をもたらし、久々にリスク‐オフ状態の中で金が買われることになった。ジワジワと上昇しながら、1210ドル、1215ドルそして1220ドルと節目を超えるほどにストップ・ロスの買いが入り、次の節目に移行という流れは、12月1日のスイス国民投票後の切り返しの際の上昇と似た展開となった。
前日の段階でも中国の11月の輸入が予想外に大きく落ちたことが景気減速を印象付けるとともに、足元で来年の成長率目標を引き下げようとする運動もあって、否が応にも中国の減速を懸念する見方が広がっていた。そこに9日は、金融当局が短期融資に対する担保の規定の厳格化を発表。資金繰りが難しくなることから、それが景気には悪影響を及ぼすと解釈され、株安の引き金を引いたとされる。
具体的には中国証券登記決済有限公司が、債券担保貸付など短期融資の担保として認められる債券の格付けをトリプルA(=AAA)以上、発行体格付けをダブルA(=AA)以上にするとしたもの。これで「影の銀行」や「理財商品」などで有名になった、地方政府の資金調達窓口として位置付けられている「地方融資平台」が発行する証券の約半分は担保として認められないことになるとされる。債務の圧縮に向けた構造改革の一環だが、カネ巡りを阻害する政策ゆえに、このタイミングでの施行は上海株の急落につながることになった。
そこにタイミング悪く、ギリシャでの政局の流動化の可能性が高まったことが、株安の連鎖をもたらし、久々にリスク‐オフ状態の中で金が買われることになった。ジワジワと上昇しながら、1210ドル、1215ドルそして1220ドルと節目を超えるほどにストップ・ロスの買いが入り、次の節目に移行という流れは、12月1日のスイス国民投票後の切り返しの際の上昇と似た展開となった。