亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

真夏の“まさか!?(massacre)”

2008年08月14日 05時10分15秒 | 金市場
以前この“まさか(massacre)”という表現でここに書いたことがある。いつ書いたか時間を特定することはすぐにはできないが、金価格の予想を超えた急落時に使ったのは間違いない。発音は最初の“ァ”に力を入れた“マァサカァ”。大虐殺あるいはsevere defeat 完敗を意味する言葉だ。言えるのは、以前使った時を上回る下げ(惨状)が見られたということ。

たまたま日本での夏休みのピークの週ではあるけれど、気もそぞろという方も多かろう。心穏やかならぬは当方も同じである。(それ以外ないわけだが)ともあれ事態と正対するのが肝要と。この段階で細かな解説をどう書こうが、後講釈となるのでやめましょう。

8月に入って以来の金価格の急落は、「○年以来」という表現が頭につくドルの急激な戻りと裏腹のものだった。とりわけユーロという“堤防”が決壊してからは金市場も水浸し状態となった。ユーロの決壊を1.5ドル割れとするなら、金市場のそれは850ドル割れということとなる(より正確には848ドルか)。

850ドル割れで状況が一変し下げ足が加速したのはプログラム売買が次々にヒットし手仕舞いが殺到したことによるが、これまでしばらく見られなかったショート(空売り)が台頭したこともあろう。こうしたショートが反転のきっかけを作ると思われる。

商品市況全体の急落の中で唯一従来のレンジに残っていた金だが、ついに堪えきれなくなり急落状態となった。その下げは実需筋に考える暇を与えないほど急だった。この“速さ”と“振れ(ボラティリティの高さ)”こそクォンツ運用がもたらしたもの。やっと足元で実需の買い引き合いやヘッジ外し、その他が見られることになりそうだ。ひび割れた相場の修復という面では仕切り直しの動きへ。

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11 コメント

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まさか (Toshi)
2008-08-14 11:22:18
12日でしたか、早朝に海外の金価格をチェックしていて、目が点になりました。えーっ… 念のためにお盆の急変にそなえて証拠金を積み増していたのが不幸中の幸い?こわいですねぇ。不幸中の更なる不幸にならないことを祈っております。スポット購入のためにT貴金属に電話したら、つながりませんでした。午後にはつながりましたが、これも不幸中の幸い?
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気もそぞろ (ささやか)
2008-08-14 14:43:14
本当にこの下落はただ事ではないと毎日気もそぞろでした。
ストップ安、やっぱりね~と思った。もう一日ストップ安が続いていたら私は心臓麻痺で今頃天国に行ってたかも!
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待っていました (コウ)
2008-08-14 17:28:59
やっと下落しました。待ったかいがありました。やっと昨日、買い付けました。
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Unknown (Unknown)
2008-08-15 10:09:27
いったいどこまで下がるのでしょう・・
ついに大台の800を割り込みましたね。。
ここ最近で最高の買い場到来という感じでしょうか?
しかし、ここまで下がるとこの先さらに下が深そうでおいそれと手を出せなくなって来るのも事実です。

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久しぶりの投稿になります (コシヒカリ)
2008-08-15 11:07:05
今年もお盆相場は波瀾の市場になりました。新興不動産株も崩壊状態。金融株も昨日、某地方銀行が10%を越える下落。個人的に東京金に関しては、2650円割れまで静観しています。
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Unknown (Unknown)
2008-08-15 15:51:26
銀の暴落ぶりを見せつけて、投げを迫っている感じ。
以前もあったような。
遥か下に目標値があるなら、一昨日の安値近辺で商いなんかさせないでしょう。
今晩のNYはどうでるかな?
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これで何度目? (まっちT)
2008-08-15 18:19:31
「200ドルの上げ下げが年3・4回はある」と、年初に豊島先生が言っていたけど、今回で何回目?
もう1回あるとして、そのためにはもう少し下げ余地のあるところまで上がらなければならないから…
要するにもう止まって欲しいんです。
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Unknown (Unknown)
2008-08-16 00:00:26
さすがにドル・インデックスも、ユーロ・ドルもRSIなんかもう限界近く、月がピークで、火・水あたりが転機ではないでしょうか。
醜いものを隠しながら、ドル売り、株売り、商品買いのまっとうな連中をふるい落とす、恐怖のフィナーレが過ぎて、これからがいよいよ本番の、米資産大暴落の恐慌ショーと見ますが。
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買戻し、貸し剥がしの嵐 (三太郎)
2008-08-16 10:02:40
米証券大手メリルリンチは顧客に売った100億ドル(約1兆900億円)規模のドル建てのオークション証券(ARS)を買い戻すことになった。シティも約75億ドルの買い戻す。他の欧米の金融機関も同様の買戻しを行う予定との報道が先週末から、今週はじめに見られた。
また、資本不足に陥った金融機関がバランスシートを改善するために、貸し渋り、貸し剥がしを行っている事は、各種の報道で確認できる。その傾向はますます強まると予測できるのではないか?
このことと、金価格の下落は関係があるのだろうか。ユーロ圏が不調のため、ドルが一時的に強くなっているので、ドルに逆行する金価格が下落しているとの解説もあるが、それは因果関係が違うのではないか。本当は「買戻し、貸し剥がしの嵐」によってドルの現金が大量に必要になり、現金調達のために金資産を大量に売却せざるを得なかったのではないか。ドルの需要が高まれば当然ドルは強くなる。
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ガスタさんへ (さとうにしき)
2008-08-17 09:10:56
ココは、金の投資・投機サイトですよ。荒らさないで頂けますか?

ドルと株以外の資産が暴落して、痛い思いしてる方々もおるのに、下ネタなんか貼りつけないでください
(>_<)

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