先週は米長期金利が一時3%台に乗せる場面があった。この10年金利は住宅ローン金利の基準金利となるため、遅かれ早かれ借入レートは引き上げられることになる。実際に30年固定という標準ローンの金利は、4月末の3.60%から8月30日には4.73%まで上昇しているとウォール・ストリート・ジャーナルが報じていた。
8月26日のここで業績絶好調の住宅金融大手のウェルズ・ファーゴが、住宅ローン部門の人員削減に着手しており要注目として取り上げた。こんどはバンクオブアメリカ(BOA)いわゆるバンカメが約2100人の人員整理と住宅ローン関連の16の事務所を閉鎖するとの話が流れている。このところの金利上昇で、借り換えが急減し、新規の借り入れも減っておりその対応ということらしい。JPモルガン・チェースは下半期には住宅ローン部門が赤字になる可能性があり1万5000人の人員整理の可能性があるとされている。
先日の米地区連銀経済報告書(ベージュブック)にも、融資活動が落ちていると報告した地域があったが、FRBの資産買い取り縮小を先取りした、国債売りやMBS(住宅ローン担保証券)売りは金利の急騰をもたらしたが、懸念されたローンの成約件数の低下につながっているようだ。
いわゆる勝ち組ともいえるウェルズ・ファーゴですら部門縮小で対応というニュースに、オヤッ!?という感じで意外感があったのだが、他行に広がりが出てきた。底打ちから力強さが出てきたと指摘されている中で、早くも陰りということになる可能性がある。
金利は上がり、住宅着工も増えている しかし在庫も増えている となると再度の値崩れは必至 議会をどうにか騙して、ベンちゃんまたヘリの操縦桿を握るのですかね?