亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

戦費の大幅追加要求

2007年10月23日 22時50分29秒 | 金市場
アフガニスタン、イラクでの対テロ戦費追加要求459億ドル(約5兆円)。ブッシュ政権がこの夏前から要求を高めていた戦費の追加支出だが、例年年明けの1月から2月に掛けて要求が出されることを考えると今年は非常に早いといえる。しかも報道によると年始2月からの提案と合わせた(今回のものが議会で認められるとして)追加支出額1964億ドル(約22兆円5千億円)にのぼるという。まことに戦争とはカネ喰い虫ということ。しかし逆に政府がこれだけの出費を追加でするのだから、景気刺激策という側面がある。うがった見方をするなら、この夏以降、イランへの対応も再び摩擦が高まっているのだが、この先の景気減速懸念の高まりとどうしても重なってしまう。

日本時間の昨夜売り込まれた金は、NYで650ドル割れを見たところから急速に買い戻されコメックスでは760ドル引け。そして本日はやや高寄りつき。先週(急きょ)発表されたサブプライム関連(資産担保コマーシャルペーパー)を中心とするデリバティブ商品買取機構構想は、拙速のイメージが強かったが市場の見方もやはり同じで、「時間稼ぎ」の要素が見え隠れしている。少なくとも事の深刻さを知らしめたという効用があった思われるが、売り込まれた金が空かさず買い戻されたのはむべなるかな。

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3 コメント

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どうもモメンタムっぽいと感じてしまう (いつも拝見しております)
2007-10-24 12:17:08
お疲れさまです。

ささやか様、たまたまのまぐれ当たりでして恐悦至極でございます。結局その後、そこそこ戻しているので結局50点といったところでしょうか?
それにしてもポロポロと気になるニュースが多いです。相変わらずポジション建ててません。過剰流動も減少懸念が一部出ていて風向きが変わりつつあるように思えます。中国もマネーの奪い合いの様相でここから先はちょっと様子見ですね。日経で資産運用に400兆円との話も随分大きくなったと感慨しきりです。ここはチキンで遅めの紅葉でも楽しみます。

 [上海 24日 ロイター] 24日序盤の中国金融市場で短期金利が前日に続き急上昇している。
 短期金利の指標となる期間7日のレポ金利加重平均は7.9953%と、前日終値の5.8847%から2%ポイント以上上昇。中国石油(ペトロチャイナ)(0857.HK)の大型新規株式公開(IPO)を控え、銀行が資金確保に動き、流動性がひっ迫している。
 中国石油は上海株式市場に新規上場するが、IPOの応募は25日と26日。
 国内銀行の短期金融市場トレーダーは「銀行は自行用に資金を確保しており、貸し出しはしていない。現在、流動性は非常にタイトだ」と述べた。
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御乗船はいつですか? (ささやか)
2007-10-25 11:24:29
いつも様
まぐれ当たりでは御座いませんでしょう。
相場は体験の科学。2005・2006年にファンドはいかなるbehaviourをとるか、しっかり体験し理解された方が今度の上げを読んでらしたような気がします。
重いキャッシュポジッション抱えて紅葉狩りですの?
高価な松茸料理と日本酒でも召しあがって英気を養って、ゴールド丸に乗り込まれます?
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ささやか様 (いつも拝見しております)
2007-10-25 23:45:35
手前の情けない体験ではありますが、現状では嵐の前のようなので少し待っているところです。直撃するかかすめるかはわかりませんが、あえて船を出す事もないと思います。FRBは何をすべきかわかってると思われるので、恐らく連続大幅利下げをすると期待してます。年内の状況をみて急落するところあれば拾って穏やかになれば出航するつもりです。待てば海路の日和ありですね。ちなみに紅葉狩りは団子と田楽と山女魚の塩焼きくらいで松茸や日本酒と紅葉にも縁がありませんでした。残念!
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