亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

なお遠い1800ドル

2012年11月07日 19時47分16秒 | 金市場
米大統領選挙と議会選挙、終わってみればメインシナリオのオバマ再選、(下院共和、上院民主の)ねじれ議会の継続となった。ロムニー追い上げならず。これで金市場では、不透明要因が2つ解消した。

オバマ政権2期目決定は、ここまでの金融政策の連続性を意味し、バーナンキFRB議長は思う存分腕を振るう(?)だろう。もとよりロムニー政権発足でも金融政策の急な変更はあり得なかったが、そこはやはり影響は免れなかったと思われる。今後の金価格の上昇を考えるならば、開放的金融政策の継続が必要条件であるのは言うまでもないが、その政策と親和性の高い政権発足は必要条件といえた。

もう一つが「ねじれ議会」だが、言い換えれば「政治的リスク」も続くことになるわけで、一般的には悪材料だが、金上昇にはやはり必要条件ということになる。この辺りが金を見る身には悩ましい。混乱を求めるわけではないが、金の上昇材料のワン・ピースという客観的事実である。

副大統領の椅子は遠かったポール・ライアン共和党下院議員だが、さっそく年末に期限が迫る「財政の崖」問題への対応に、下院予算委員長としてのいわば立ち居振る舞いが注目される。2期目が決まったことで、オバマサイドが大所高所から妥協を図ることになるのか。しかし、選挙の争点でもあった高額所得者への減税打ち切りは譲れないのだろう。「崖」崩しは難航しそうだ。

そんなこんなで本日昼間のNY時間外から金は買われているが、本日は市況分析のタイトルに「オバマ再選先取り」としたが、昨日から金は目立って上昇しているわけで(結果論だが)金市場は結果を先行して織り込みに掛ったということになる。それでもなお遠い1800ドル。約3時間後に開く、NYのフロア取引が見もの。

さてギリシャは大丈夫か。

HP BD MK

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1 コメント

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戦略は細部に宿る (ささやか)
2012-11-08 07:18:26
ギリシャと聞くと、いつもイヤ~な気分。バルカン半島は第2次大戦の戦火が上がった所ですもの。
小さい国だから…と云うコメントがいつもつくけど、小さいから潰れても大丈夫と云う訳に行かない気がする。
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