亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

クリスマス前のポジション調整はショート・カバー主体

2015年12月22日 20時07分07秒 | 金市場

金市場の方は先週末そして週明けとNYの時間帯に一足早いクリスマス・ラリーという様相。週後半のクリスマスの祭日を前に今週はすでに休暇中の市場参加者も多く薄商い。

主な経済指標の発表のない中で、21日はシカゴ地区連銀が11月の全米活動指数を発表。市場予想がプラスの0.10のところマイナス0.30と下回ることとなった。相変わらず米国製造業関係の不振が続いている。21日はこの発表後に金に買いが入ったことから、おそらく指標の低迷に来年の利上げ回数を巡る思惑が働き、金利見通しの下方修正の可能性のあるデータに対しファンドのショート・カバー(売り建ての買戻し)が出たものと思われる。利上げに着手した今や、主要指標が発表されるたびに、利上げ判断の評価が付いて回るとしたが、その兆候ありということだろう。

もっとも足元のタイミングの上下動は、クリスマス休暇前に年末要因が重なりいったんポジションを閉じる動きが出やすい時。利上げが決まったFOMCの翌17日に下値を試す売り攻勢が見られたものの、旺盛な実需買いもあり直近の安値を割らずに終了。その翌日にあたる週末18日に2けた高となったことで、週明けもその流れが続いたものと思われる。

先物市場(NYコメックス)で出入りの激しい目先資金は、足元では先高観にもとづくロング(買い建て)より先安観にもとづくショート(売り建て)に滞留しており、ポジション調整はショート・カバー(買戻し)として出やすいと思われる。

なお、話題の原油相場は、WTI原油が一時34ドルを割れたものの終値はかろうじて上昇の0.01ドル高の34.74ドルで終了。ブレント原油は0.53ドル安の36.35ドルで終了。こちらは2004年7月5日以来の安値となっている。WTIもブレントも直近の安値更新で利益確定のショート・カバーで小反発するものの、直ぐに売り直されるという展開を繰り返している。


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