ギリシャの債務交換参加率については、最後まで情報が混乱した。ギリシャ内部からとされる90%超え、95%という話も希望的観測が加味されていたものもあったようで、結局83.5%が日本時間9日18時の時点で最終の数字とされている。これだと目標とする95%に届かないことになり、いわゆる「集団行動条項(CAC、collective action clauses)」の発動ということになりそうだと。
CACの発動自体は当初織り込まれていたが、日本時間午前から午後の段階で、発動回避という見方が主流を占めた時間帯があり、その際に金やユーロも含め種々の相場が買われた。その後、90%を割れると判明した段階で、売りが目立ち始めた。結局、発動なしという“ポジティブ・サプライズ”の出現は難しくなった。発動して95.7%の達成率になるとされる。ギリシャは最後まですったもんだが続くが、これからも折に触れ続くだろう。途中で1707ドル台まで買われた金も、今は再び1700ドルを少し下回る水準で推移中。
報道によると、これからギリシャはCACの是非につきユーロ圏各国と話し合いを持つと見られると。さらに、仮に発動された場合に、それがCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)のクレジット・イベント(いわば保険事由発行材料=保険金支払い事由)に当てはまるのか否かについて、国際スワップ・デリバティブ協会(ISDA)がロンドン時間午後1時(日本時間の本日22時)に特別委員会を開き検討するとのこと。
今夜のその時間帯は、22時30分に米雇用統計の発表。「結果はいい」が市場の予想。ドル建て金は、100日移動平均線の位置する1694ドル、50日線の位置する1695ドルがそろっており、その少し上で浮遊中。