亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

「ギリシャで右往左往しながら雇用統計に突入」

2012年03月09日 18時53分15秒 | 金市場

ギリシャの債務交換参加率については、最後まで情報が混乱した。ギリシャ内部からとされる90%超え、95%という話も希望的観測が加味されていたものもあったようで、結局83.5%が日本時間9日18時の時点で最終の数字とされている。これだと目標とする95%に届かないことになり、いわゆる「集団行動条項(CAC、collective action clauses)」の発動ということになりそうだと。

CACの発動自体は当初織り込まれていたが、日本時間午前から午後の段階で、発動回避という見方が主流を占めた時間帯があり、その際に金やユーロも含め種々の相場が買われた。その後、90%を割れると判明した段階で、売りが目立ち始めた。結局、発動なしという“ポジティブ・サプライズ”の出現は難しくなった。発動して95.7%の達成率になるとされる。ギリシャは最後まですったもんだが続くが、これからも折に触れ続くだろう。途中で1707ドル台まで買われた金も、今は再び1700ドルを少し下回る水準で推移中。

報道によると、これからギリシャはCACの是非につきユーロ圏各国と話し合いを持つと見られると。さらに、仮に発動された場合に、それがCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)のクレジット・イベント(いわば保険事由発行材料=保険金支払い事由)に当てはまるのか否かについて、国際スワップ・デリバティブ協会(ISDA)がロンドン時間午後1時(日本時間の本日22時)に特別委員会を開き検討するとのこと。

今夜のその時間帯は、22時30分に米雇用統計の発表。「結果はいい」が市場の予想。ドル建て金は、100日移動平均線の位置する1694ドル、50日線の位置する1695ドルがそろっており、その少し上で浮遊中。

 

 


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