けさの日経が一面で取り上げていたが、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)とシカゴ商品取引所(CBOT)が合併する。このところ世界的規模で取引所の合従連衡が加速しており、ほとんど無関係の日本ではジャスダックが米ナスダックと提携という程度の話につき一般の関心は高くないが、運用を考える上ではここでも従来の常識を覆すような変化が進展中という認識が必要ではないかと思う。CMEとCBOTの合併は同じシカゴを拠点とする取引所だが、最近では金の取引でもこれまでのNYコメックスを凌ぐ勢いでCBOTの電子取引が伸(の)してきており、すでに価格形成にも影響を与えていると見られる。証券取引の世界に目を転じると、(広く知られているように)NY証券取引所が欧州の取引所連合であるユーロネクストとの合併で合意済みとなっており(2007年1-3月をメドにしている)、海をまたいだ取引所グループが誕生する。合併というとシステムの共通化や開発経費などの削減が期待できるが、最大の目的は上場商品の品ぞろえを増やし、資金を呼び込もうとすること。もちろん複数の取引所にまたがる共通上場商品も増えることになる。インターネットの普及が国際金融取引の急拡大をもたらしたように、取扱商品の拡大と利便性の向上がもたらすものは、(商品分野を含め)更なる金融取引の拡大ということ。世界的にカネの流れが更に活発になることを意味するわけだ。「カジノ経済」なることばが表れて久しいが、これまでの規模を遥かに上回る“鉄火場”が出現するわけで、いずれは、これまで固まっていた日本の預貯金などのようなものも溶け出す事態に、いまとは違う秩序や投資手法が現れるのだろう。FRBの引締め策で世界的な流動性が減少などといわれてきたが、固まっていたマネーが溶け出したり、滞留していた流れが速まれば、金余りに変わりはないということ。そしてカネの流れるところで、新たな産業も立ち上がるし、もちろん収益機会も増える(損失機会もまた増える)。
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この1年間「金」の値動きを見て、ヘッジファンドの存在を実感ました。投機マネーは利潤を求め世界中を駆け巡っている、本当に忙しいことです。市場の差異性を見い出し、自ら相場を創っていく、本当なんですね。
株の営業マンはとても元気でアメリカ株は9・11前の高値をまだとっていないと言います。それを言うなら金の東京価格はまだまだ、かな?と思いました。
今ひとたびの700ドル越え、いつか3000円…できますかしら?