静かだった２０１０年８月が終わる

白川総裁、そそくさと戻り臨時会合、チャッチャと追加緩和。ドル円相場は臨時会合開催の報に思惑先行で８６円方向に行くもタッチできず。追加決定の報に押し戻され、午後に入り８４円台。起きているのは「ドル安（米国サイドの材料）」であって「円高（日本サイドの材料）」ではないため、結局効果も限定的。まぁ、ここまでのところ・・・ということだが、敬意を表して軽く反応ということか。流れで見れば、過去１年、通貨を大増発してきた経常収支赤字の国に対抗するために、黒字大国がquick- fix的な動きに出てもねぇ。しかし、何もしないわけにもいかない。多分に国内世論向けということもあろう。

さて週末の金価格だが、バーナンキ発言というか講演内容にしては反応は限定的だったのは否めない。思い出すのは昨年の動き。７～８月中はポールソンやその他のヘッジファンドとゴールドマンやモルガン・スタンレーなどが入り乱れて低位ボロ金融株をおもちゃにしていた。かなりの稼ぎになったと思うが、そのまま９月に入り主力を金にシフトした。ただ今年は、昨年の様な派手な動きが見られなかったのは、１年前のような“ドサクサに紛れ”という環境でもないのと、さらには金融規制法案の存在だろう。昨年に比べそうした面で静かな展開。しかし環境は昨年よりも今年の方がいいのだが、織り込み済みという市場の要素がどの程度の影響力を持つのか否かは環境次第。あるいは、きっかけ次第。曰く「相場のことは相場に聞けと」

ここまで静かだが、明日もそうとは限らないのがこの時期の特徴。