亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

アルゴを逆手に取ってのモメンタム作り

2012年05月10日 22時26分49秒 | 金市場
昨日夕刻から京都に行き、先ほど帰ったところ。京都ロータリークラブのメンバーさんから声を掛けてもらい本日の朝会で金市場を中心にいろいろ話をしてきました。金を含め通貨関連の内容には非常に関心が高いのを感じた次第。他の市場同様に金市場も乱気流の中で、昨夜は疲れもあり更新できず。ただ、私自身の基本的な見方は足元下げたものの変わりはないです。金については、日本国内でも4100~4200円前後を待っていた人も多いので、現物購入に向かう人も増えるのではないかな。

以下は、昨日「市況」で流したものものだが、2月頃から関心を持って見ている動きです。読まれた方もいるでしょうが再掲。()内は、今回挿入したもの。

「いずれにしてもこうした中、ドルが買われ様々なものが売られる中で金も売られたが、昨夜の下げにはこのところの特徴的な動きと見られるものがあったことも指摘できる。それは(8日の)NY通常取引開始時に合わせるように、まとまった売り物が出たとされている点だ。このところ薄商いのNYコメックスでは時に市場をかく乱するような売り注文が出て、目立った下げが起き、その下げに反応したファンドの売りプログラムが起動し次の下げを誘発し、結果的に大幅な下げにつながることが多いように思われる。先週4月30日にもここで取り上げたように、「誤入力(誤発注)」か、意図したものかは不明だが予想外の大量売却注文が出て相場が急落し取引システムが10秒間止まるということがあった。ファンドによるコンピューター・プログラム売買が活発化する中で、そうしたプログラムを見透かした、“仕掛け”があり、それに反応した一定方向への価格の動き(下げが多い)が見られているのではと、疑念を持って見ている。8日のNY市場の動きも、それに似た点があり、当初はそれほど下げていなかった銀やプラチナも結局は引きずられて下げたイメージが強い。注視していこうと思っている。こうした特殊要因による下げであれば、相場の基本需給には無関係ゆえに、基本的な流れに変化はないといえる」。

要はアルゴを逆手に取ってのモメンタム作り。

もちろん以上は私の勝手な推論に過ぎず、状況証拠を積み重ね今後検証してゆくものの一つということ。8日も9日も新規のショートが増えていると見られるが、“売り攻勢が思惑通り” テクニカルの悪化に成功した上でのこと。むしろショートが増えたのならば、目先の展開は面白くなったのではとも思うわけ。

スペイン銀バンキアの国有化への動き。こうした動きが増えて、同国の財政圧迫要因となるというのが、想定されているシナリオのひとつ。それにしてもユーロ圏は、6月末までに銀行の自己資本比率を9%に上げるという目標を掲げたままのはずだが、どうするつもりなんだろう。

京都からの帰り新幹線から。田植えも終わったところが多いようで。



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1 コメント

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アルゴ取引 (fairlane)
2012-05-11 15:13:14
インドの金宝飾品1%課税は中止されて、この安値で現物需要が旺盛 アジアではキロバーの在庫がなくなると言うくらい引き合いがあるのに、価格を決めるのはアルゴ取引ですものね。いくら先物が価格を決定すると言われても釈然としないものがあります。
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