建国記念日の昨日は、都内品川で「東京ゴールド・フェスティバル」という480人収容の会場を使ったイベントだった。金に関連するフォト・コンテストや川柳のコンテストなども併設し、金に関連する商品から取引までブースが並ぶなど、まさにフェア。午後一で始まり夕刻まで講演や対談などの企画の中で、1時間枠のパネルにマーケット・アナリストの豊島さん、スタンダード・バンクの池水さんと一緒に登壇させてもらった。この企画では3回目(3年目)だが、自分としては今回が一番(パネルとしては)盛り上がったように思えた。
そこまでのセッションで別の方々が金の基礎知識的な話をされていたので重複を避けたこともあり、難しくならないようにと思いながら、やはり足元のFRBの政策の話に触れないわけにはいかず、金はもとより金融全般にも初心者という参加者には難しくなってしまったと思う。足元の金市場が関心とする材料も範囲が広いこともあり、1時間と言わず2時間くらいはやりたいように思った次第。その内、そういう企画も建てられればと思う。もちろん頻繁にやるような類の企画ではないとは思いますが・・・。
さて、イエレン新議長の初の議会報告が行われたが、量的緩和策の縮小すなわちTaperingは、このところの新興国初の金融波乱や2ヵ月連続の米労働市場の不振は現時点で問題とせず継続の方針が示された。
証言内容や議員との質疑の内容からは、先月1月のFOMCの声明文に盛り込まれたものから逸脱するものはなく、各論でやや具体性をもった発言があったということか。例えば、量的緩和策の縮小ではなく「再拡大」についても取りあげられたが、労働市場の見通しが「著しく悪化」したり、インフレ率が時間の経過とともに上昇していかないといった非常に深刻な懸念が生じた場合には検討する条件となるとした。Taperingの中断自体のバーがかなり高いとされるなかで、逆の「再拡大」はさらに高いといえるもの。議員の質問に応じた発言だろうが、金市場の方は、こうした内容が取り上げられたということを都合よく解釈し、買戻しの材料とした印象が強い。興味深いのは、欧米の市場関係者の中にTaperingを継続することは既に織り込み済みという意見が増えていると見られること。いつから、そういうスタンスに変わったのですか??という感じ。相場の流れとは面白いもので、常に流動的なのだ。
結局、本日の市況分析にも書いたのだが、総じて言えば、足元の金価格の反発は総弱気に傾いた市場心理の揺り戻し(修正局面)ということのように思われる。11日で5連騰となったが、4連騰はあっても5日連続となると2012年の8月以来となる。また貴金属の中で値上がりが目立つのは金という状況には留意すべきとも思う。
パネルの風景


最後の写真撮影 フェアに付随したゴールドに関連した写真と川柳のコンテストのプレゼンターとして登場のゲスト「初代タイガーマスク」佐山サトル氏を囲んで。

金投資に目を向け始めましたか。もう陰謀論的な経済本だけの世界ではないのですね。
金貨でへそくり貯蓄なんてフランス女性のようでおしゃれ という視点なのでしょうか