亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

米景気の楽観見通しのなかで金軟化

2011年01月14日 20時16分52秒 | 金市場

13日の金市場ではETF最大銘柄のSPDRゴールド・シェアに6トン強というまとまった売りものが見られた。年始4日の4トン強に次ぐ規模の売り。1月5日のここで「リバランス(rebalance)の季節到来」として年金基金などの運用資産の組み換え(リバランス)に伴った動きがどうなるかが当面のポイントとした。この売りの当事者については不明だが、全体の規模としては年始からETF全体でも累計で20トンに満たない規模につき大きなトレンドではない。ただし、引き続き注視。

 

昨夜はバーナンキ議長がバージニア州アーリントンで開かれた米連邦預金保険公社(FDIC)主催のフォーラムで米国景気について楽観的な見通しを示したことが伝わり、金市場ではファンドが反応、手仕舞い売りが断続的に出た。このところの長期金利の上昇については、「経済に関するニュースが明るくなっていることがその主な理由だと考えている」とした。つまり良い金利上昇との判断ということ。この辺りも金市場では売りを誘ったと見られる。

 

今週はさ来週のFOMCに向けて「地区連銀経済報告(ベージュブック)」が発表されたが、全地区ともに景気は拡大とする一方で、住宅市場については「全地区で低迷」とした。来週はその住宅関連で着工件数、中古住宅販売などのデータが出る。結果は間接的に金価格に影響を与えることになりそうだ。中国の消費者物価(CPI)もあったと思うが、こちらの結果は引き締め観測の有無とともに商品市場全般に影響しそうだ。ただし金市場に関しては、春節接近で需要期に入っており、米国マターとの綱引きになりそうだ。それでも目先の動きは、NYコメックスの動きに引っ張られそうだ。

 

今夜の米消費者物価指数も要注目。


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