昨日は、無何有庵のマクロビオティック料理教室基礎クラス<飯のコース>第9期生の卒業制作発表会を開催しました。
春夏のクラスの皆さん12名。全員無事に修了です。
たった半年間12回のクラスですが、皆さん、素晴らしい成長ぶりでちょっと熱いものが溢れそうになりました。
朝予定時間よりも1時間も早く来られたのが、親子でご参加で唯一の男性だったOさん。お仕事で来れないのでということで、ご自身のとおかあさまの二人分の作品をお持ちになられました。
作品は、全粒小麦粉で作った餃子です。中には基本食のきんぴら牛蒡を包んで焼いたものです。しっかりとお腹もちも良くて風味のある皮が自慢の一品です。基本食を楽しくいただけるメニューですね。
お母さまの作品は、手作り甘酒です。とても甘いのにくどくない、しょうがの風味がさらにおいしさをひきたてていました。今回は温めていただきました。
Oさんのお住まいは観音寺という、高松からだと高速道路でも1時間半ぐらいはかかる所から、通ってくださいました。初めて見るスーツ姿が眩しい~。お仕事なのに、わざわざ、作品だけを持ってきてくださって感激いたしました。
本当においしかったですよ。
さて、11時ごろから12時のスタートに間に合わせるように次々と皆さんの登場です。
テーブルの上に所狭しと美味しそうなお皿が並びました。
基本食なのに、すごいおご馳走に変身しています。
鍼灸の学校の先輩、後輩のHさんとSさんのお二人は、初めての共同作業ということで「基本の葛餅と抹茶の葛餅」でした。甘味に甘酒ソースを添えています。
遊び心で、ハローウィンの飾り付けをさつまいもの蒸し煮でつくりました。
可愛らしい作品でした。心なしか、抹茶の葛餅が南瓜に見えるのは気のせい?
お二人のお陰で、和やかなクラスとなりました。ムードメーカーはお料理も上手ですね。早く彼氏を作って、毎日お料理してくださいね。
メディカルハーブコーディネーターのNiさんは「ただただ練りました」とコメントした渾身の胡麻豆腐。
無何有庵で作る胡麻豆腐は分量の材料を40分くらい練り上げるプロのレシピです。春夏クラスでしたから白胡麻がベースです。スイーツにしようか、出汁醤油でおかずにしようか迷った末に、今回は生姜をのせておかずにしました。
胡麻の風味が贅沢に香る一品でした。ひたすらに練り上げていく時、無の境地に入ります。これはごま塩を作るときも同じですね。雑念のないすっきりした味わいでおいしかったですよ。
栄養士さんのKさん。
テーマは「秋の幸せごはん」です。
朝から圧力鍋フル回転で炊き上げた4種類のおむすびと珍しい麻の実の手作り塩、胡麻豆腐、林檎煮人参と薩摩いものオレンジ煮のデザートです。
玄米おむすびは、季節の玄米栗ごはん、黍入り玄米ごはん、黍と大根菜入り玄米ごはん、玄米茶飯とバラエティなメニューでした。基礎を大事にたくさんごはんが食べられるように考えた作品です。
胡麻豆腐は、柔らかな仕上がりでハート型に抜いて四葉のクローバーを演出されました。まさに幸せごはんですね。
こんな栄養士さんが増えるといいですね~。
こんなに仲の良い嫁姑がいるかしら?っていうくらいの義母娘参加で頑張られたお義母さまの作品は、玄米ライスの「健康バーガー」です。
型崩れがしないように少し柔らかめに炊いた玄米をバンズにして、きんぴら牛蒡を挟んで自家菜園で採れたレタスに包んでいただきます。きんぴら牛蒡は、とにかく時間をしっかりかけてやわらかく炊くことを心掛けたそうです。
今回参加できた10人のうち4人までが投票した準優秀作品となりました。
きんぴら牛蒡が照り焼き風味をかもし出して、小さな子どもさんからご年配の方までおいしくいただける一品でしたね。
こちらの作品は、ご自宅に素敵なハーブガーデンをお持ちのハーブインストラクターの先生でもいらっしゃるNoさんの素敵な一皿。
お庭のハーブを使った<ハーブひろうす>とハーブのサラダ、赤玉ねぎを色よく調理し、林檎の無水煮とあわせたサラダデザート。そして、沖縄のシークワァサーと豆乳とハーブで作ったドレッシングと玉ねぎ、人参を無水煮して入り玄米で香ばしさを出して葛で優しくとろみをつけたあんをお好みでかけていただけるように工夫されました。盛り付けもとても華やかで素敵でした。
なによりひろうすの中に入っているひじき煮は半日かけて火をじっくりと入れて作られたそうです。見えないところでの心遣いがカラダにうれしいですね。
ひじきの器には枝豆をあしらいました。
お義母とご一緒にご参加されたT嫁さんの作品は、ほうれん草を信田巻きにしたものにきんぴら牛蒡のあんをかけた作品です。
ほうれん草は、マクロビオティックではあまり使いませんが、おばあちゃまが有機無農薬で作ってくれたほうれん草に感謝して作られました。
お揚げさんには出し醤油で下味をつけていますのでそのままでも美味しいのですが、毎週作る常備菜のきんぴら牛蒡やひじき蓮根、切干大根のたいたんなど、少しアレンジすることでご主人に喜ばれているうちの一品だそうです。
ほっとする味わいは、若いけれど毎日一生懸命ごはんを作っているのがよく滲み出ている感じでした。もうすぐ、はじめてのベィビー誕生です。この夏は本当に食事に気をつけて頑張りました。きっとおっぱいも一杯溢れて、元気な子育てを楽しむことでしょう。
こちらは、しっかり基礎を学ばれたKさんの作品です。
土鍋で、ふっくらと優しく炊き上げた小豆かぼちゃはとても優しいお味でした。
「食でお手当て」することをご自身の暮らしの中で実践されて、そのよさを実感されたそうです。
何か一品、テーマを持っての卒業制作にふさわしいものでしたね。
小豆、かぼちゃと陰陽を考えての食材選びと、こだわりの塩を少し。
ちゃんと灰汁気もうまみに変わっていましたね。
Kさんの素直な心がちゃんとおいしさに繋がるんですね。素晴らしい作品でした。
この半年で一番うれしかったことは、ここ数年いつも健康診断で数値が良くなかったのですが、全てクリアして、主治医の先生にとても褒めていただいたことですとお話くださったKさん。職場ではまだまだマクロビオティックへの関心を持ってもらえないのであきらめずにこれからも伝えていきたいとのことです。
そんなKさんらしく皆さんで楽しくシェアできる玄米散らし寿司を作られました。干し椎茸と昆布をじっくり蒸し煮。人参は色よくあっさりと甘さをだすためにウォーターソテー。蓮根は梅酢に漬けています。寿司酢には頂き物の酢橘を少し香り付けに入れたそうです。テーマは「体にやさしい玄米寿司」です。
自然の甘さで、何皿もお代わりしてしまいそうなおいしさでした。
華やかさもあって、パーティなんかにも最適ですね。
羹のコースを修了しその後、飯のコースで学ばれました。
すでにマクロビオティックの料理教室を始められている「和樂舎(のぎろのがっこう)」主宰の三木さんの作品です。とにかくお料理好きでアレンジ力がとてもあります。いつもダイナミックな演出におどろかされますね。
今回のテーマは「ありがとう。里山の恵みに感謝して」です。
お祝いのお赤飯のお結び、南瓜の丸揚げの器に入った野菜の煮物、切り干し大根と柿のなます、庭で採れたむかご揚げ、れんこん饅頭のあんかけ、蕪と甘酒のスムージー、無花果タルトは羹のコースで習ったジャガイモのタルト生地で作っています。れんこん饅頭は本当においしかったです。お代わりしたかった!
参加者10人のうち5票を獲得されて、最優秀作品賞となりました。
記念に、火土屋のお茶碗をプレゼントいたしました。
基本を常に心に持って素敵なお料理教室を末永く続けていってくださいね。
今は、何度も何度も、繰り返し基本食を作り続けることが一番大切ですよ。
頑張ってくださいね。
さあ、半年間の総集編でした。
皆さん、お疲れ様でした。
皆さんが笑顔で卒業されることは本当に嬉しい瞬間です。
どうぞ、この半年間がこれからの暮らしに役に立てますよう、心からお祈り申し上げます。そして、迷われたらいつでも戻ってきてください。
また、ご一緒に何かできることがあると思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
補講を受けられる方は、来年の春夏クラスまで有効です。お時間を合わせて、受講モレのございませんように。
皆さんに出会うことができて、本当に感謝申し上げます。
ありがとうございました。