マラソンなかちゃん

マラソンのことを中心に、農業、環境、健康、パソコン、小旅行などを気ままに書いています。

相続税とバブル

2014-03-22 16:36:07 | 日記・エッセイ・コラム
税務署から1通の特定記録郵便が届いた。中身は、相続税の納税猶予に係る特例農地等の利用状況に関する通知だった。
この通知もこれで最後となるはずだ。
農家が農地を相続する場合であっても、本来宅地並みで計算される。しかし20年間農業で使用することを条件に相続すれば、特例的に農地並で計算され、その結果宅地並みとの差額は猶予、最終的に20年後免除となる。
今回はその20年目の通知ということだ。
20年間は長いようで短くもあった。しかしその間、地価が大きく下がったのが微妙な心境だ。
父が亡くなったのは平成5年10月。東京では既にバブルがはじけていたものの地方ではまだまだ絶頂期で地価は最高値。しかし20年後、最寄の公示価格は、坪44万6千円から14万4千円へと1/3以下に下落し、今後も続きそうだ。
当時の4つの選択肢があった。1つは農地並み課税で相続税を猶予する。2つ目は、宅地並みで相続し、売却、現金化する。3つ目は、宅地並みで相続し、アパートなど不動産収入を得る。4つ目は、土地の物納だ。
しかし、3番は当面の相続税が調達できないため不可。2番は売却交渉時に、相続という条件で売り手が不利になる。また譲渡所得税と相続税のダブルパンチでこれも良くない。4番はあまり考えなかったが、当時の高い地価を考えると、土地を手放すことはしたくなかった。
したがって、残ったのは1番。土地が残り、しかも相続税が安くなり、20年後は自由に土地が使える、もっともリスクの少ない選択肢だった。しかし地価がこてほど下がるとは。
まあ、大学時代にも戻ったと言えばそれまでだが、その間は何だったのか。土地成金になったもの、バブル時代の借金で苦しんでいるもの、人それぞれだが、我が家は地価が下がっただけで、大きな変化がなかったことは幸いなのかもしれない。
 
 

基準日

円/㎡

円/坪

出来事

昭和50年1月1日

1975/1/1

29,300

96,859

 

昭和51年1月1日

1976/1/1

29,300

96,859

 

昭和52年1月1日

1977/1/1

29,900

98,843

大学入学

昭和53年1月1日

1978/1/1

30,900

102,149

 

昭和54年1月1日

1979/1/1

47,000

155,372

 

昭和55年1月1日

1980/1/1

49,900

164,959

 

昭和56年1月1日

1981/1/1

52,000

171,901

就職

昭和57年1月1日

1982/1/1

53,000

175,206

 

昭和58年1月1日

1983/1/1

55,500

183,471

 

昭和59年1月1日

1984/1/1

57,900

191,405

 

昭和60年1月1日

1985/1/1

59,700

197,355

 

昭和61年1月1日

1986/1/1

61,400

202,975

結婚

昭和62年1月1日

1987/1/1

63,200

208,925

 

昭和63年1月1日

1988/1/1

65,300

215,868

長男誕生

昭和64年1月1日

1989/1/1

70,800

234,049

 

平成2年1月1日

1990/1/1

90,000

297,520

 

平成3年1月1日

1991/1/1

128,000

423,140

長女誕生

平成4年1月1日

1992/1/1

135,000

446,281

 

平成5年1月1日

1993/1/1

135,000

446,281

父死亡

平成6年1月1日

1994/1/1

131,000

433,057

相続税申告

平成7年1月1日

1995/1/1

128,000

423,140

 

平成8年1月1日

1996/1/1

123,000

406,611

 

平成9年1月1日

1997/1/1

116,000

383,471

 

平成9年7月1日

1997/7/1

112,000

370,248

 

平成10年1月1日

1998/1/1

105,000

347,107

 

平成11年1月1日

1999/1/1

96,500

319,008

 

平成12年1月1日

2000/1/1

86,800

286,942

 

平成13年1月1日

2001/1/1

79,900

264,132

 

平成14年1月1日

2002/1/1

72,800

240,661

 

平成15年1月1日

2003/1/1

66,800

220,826

 

平成16年1月1日

2004/1/1

62,400

206,281

 

平成17年1月1日

2005/1/1

59,200

195,702

 

平成18年1月1日

2006/1/1

57,400

189,752

 

平成19年1月1日

2007/1/1

56,300

186,116

 

平成20年1月1日

2008/1/1

55,900

184,793

 

平成21年1月1日

2009/1/1

55,300

182,810

 

平成22年1月1日

2010/1/1

52,700

174,215

 

平成23年1月1日

2011/1/1

49,900

164,959

 

平成24年1月1日

2012/1/1

47,300

156,363

 

平成25年1月1日

2013/1/1

44,800

148,099

没20年

平成26年1月1日

2014/1/1

42,700

141,157

抵当権抹消

 
ところで今日、D建託という業者がやってきた。
「坪7万円くらいでどうでしか」といっていたが、「うちは農地相続なので」といったら、「いつ20年経ちますか」といった。
「いや、まだ当分は」と口ではいったものの、そもそも処分するつもりはない。
 
コメント
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