マラソンなかちゃん

マラソンのことを中心に、農業、環境、健康、パソコン、小旅行などを気ままに書いています。

忍と夢

2013-01-31 09:37:54 | 日記・エッセイ・コラム
小さい頃は、旅行に行くとお土産にペナントや机に置く小物を買ってきたものだ。その置物には必ず「忍耐」や「努力」の文字が書かれていた。その「忍」の文字を好んで使ったのが、先日亡くなった納谷幸喜、大鵬である。
堺屋太一は「巨人・大鵬・卵焼き」といったが、大鵬はその言葉を好きでなかったらしい。エリートを集めれば強いのは当たり前。裸一貫で努力した人間とひとくくりにしたのが面白くなかったらしい。
昨日の通夜で王貞治は「大鵬・ニクラウス・王貞治」といっていたが、王も堺屋の言葉が好きでなかったようだ。大鵬は1人で大巨人軍と対等に扱われる。同じように王も1人でも世界に通用する大選手になりたいという気持ちがあったのだ。
昭和30年代に生まれた我々は、「忍耐」や「努力」を重んじながら、大スターに夢見た世代。しかし今や華やかさがもてはやされる時代で、「忍耐」などの文字を机の側に勉強する子どもは皆無だろう。
晩年の大鵬は「夢」という言葉も好んで使ったという。色紙に書かれた厳格な楷書の「忍」、そして流れるような行書の「夢」をテレビで見たが、まさに我々が求め続けた人生観である。
この原点を改めて胸に刻みたい。

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