2月14日は佐野の酒造メーカー、第一酒造の酒蔵見学会へ行っていた。特別な用事がない限り毎年行っている。理由は、その時、その場所でしか買えない酒があるからだ。
その酒とは、立春初搾りの純米吟醸「開華ふなくち生原酒」。価格は4合瓶で1500円と味の割には安い。
見学会で気になったのは、しぼり機に遠心分離機が加わっていたことで、雑味がなく絞れるとのことだった。
しかし、今までは、そのスペースに「ふなくち」の謂れが分かる木製のしぼり機が置いてあった。
しぼる方法には色々ある。もっと贅沢なしぼり方は醪を袋に入れ、その雫のみを集める「雫しぼり」。次は槽(ふね)の中に醪を入れた袋をおき、重しを載せしぼる「ふねしぼり」。このとき出てくる場所を「ふなくち」と呼び、出始めの酒を「あらばしり(ふなくち)」という。3つ目は機械で圧縮を掛ける「ヤブタしぼり」。最も圧力がかかり効率が良い。
酒の名前にもなっている「ふなくち」のしぼり機が片付けられてしまったのは残念である。
ところで、味の方は今までどおりのフレッシュな旨さがあるが、今年の酒はやや硬さがあるような気がした。