奥様の夢

2007年07月13日 | 住まいづくり
 О様の奥様が亡くなられた。まだ53歳という若さだ。軽井沢の山荘のお引渡しは19日だ。

 山荘は奥様の夢だった。たくさんの雑誌の切り抜きを持ってこられてご自分のイメージを伝えてくださった。土地と建物の契約も済んだ1週間後再発がわかったとのこと。1日も早く完成させてこの夏を軽井沢でとおっしゃつていたのに、あっというまに亡くなられてしまった。

 先日ご主人と電話でお話した時、少し落ち着いておられるとお伺いしていたばかりだった。中はともかく外部はかなり完成しているので、その写真を見てもらおうとちょうど手紙を書き終えた時通知をうけた。

 一瞬事務所の中がしーんとして声もなかった。私はご容態いかがですかと書いた手紙のむなしさをかみしめた。

 どうぞやさしい言葉でО様のお気持ちを奥様にお話なされてはいかがでしょうか。それが奥様にとってどんなにか心の平安になるでしょうから。とは先日の電話の折の私がО様に申し上げた言葉である。

 やさしいご主人である。奥様の夢を叶えてあげたいと、そしてその夢が生きることの希望につながればと考えていらっしゃつたのに。

 奥様のご冥福をお祈りしながら眠れない夜を過ごした。
                          美恵子
コメント (1)
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