アパート経営

2007年07月23日 | 住まいづくり
日曜日の午後電話をいただいたが、私は先週の続きでペンキ屋さんの最中だつたので、今朝カブトムシのいるだろう場所へ案内をした。横浜の方である。タイのインターナショナルに通うお孫さん2人とおじいちゃまだった。・・・・採れるといいな・・・。

 玄関にアパート経営速報なるチラシと名刺があった。一時この地方から撤退したと思っていたのにまたなのかと思いつつ過激な文章を読んでしまった。

 「建築費が高いから、家賃が高くなる」「家賃が高いから入居率が悪い」「入居率が悪いから利益がでない」「利益が出ないから、借入金の返済が苦しい」
はいごもっともです。・・・・でも何かが抜けている。

 例えば5000万円のコストを1000万~1500万減らす提案である。どこに基準があるかが分らない文章である。

 かってこの業者がこの地に進出してきた時、お取引先の工務店さんにご注文いただいて根太を納めた。1棟目が終わった時点で残材を次の現場に運搬してと依頼された。その後その残りを3棟目に運搬の依頼がきた時私も悟った。大工さんが間違えて発注したのではなく、極端に使わないということに。
木を使わないということは、大工さんの手間代もいらないということである。
一時が万事だ裏を返せばこれが安くなるということなのだ。

 大工さんの言うことには、仕事が丁寧すぎると監督に苦情を言われたとのこと。
躯体が鉄骨で床はコンクリート打ち、そこに置く根太は短ければ足せばよい程度。玄関ドアにも枠が無い(下地処理が)から、音がすごいだろうとのことだった。

 瞬間湯沸かし器は寒冷地仕様ではなく、大工さんが絶対無理といってもとうとうそのままだったとか。

 そこには住む人のことはまるで考えられていない。
収支計算で手残り幾らの世界だけである。アパート経営の経験のない農家の人が、住まいの質をどの程度に分かって契約するのだろうか。

 当初の採算はあうように見えても、返済が終わらないうちに「1度は入ったけれど、2度と入居したくない」と言われるようなアパートができてしまうのだ。

 しかし30年1括借上げシステムとくる。・・・・こんなにうまい話が本当にあるとしたら・・・・。このチラシを読む限りひつかかる人はあるだろうな。
このシステムの実態を知らない限りは。

 安くていいものは絶対無い。安くて悪いものはいっぱいある。高齢化が進んで田畑を持て余す人が多くなったので、こんな誘惑がくるのである。しかしこの佐久平とはいえ、アパートはもう過剰状態だ。
 たしかにおいしい話に見えるだろうが、場所によつては土地の評価が上がり相続税の時びっくりなんてこともあるはず。
くれぐれもよく考えてくださいね。

                      美恵子
コメント
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