『医療と福祉』 No.82 Vol.41‐No.1 2007-11
平成18年に厚生労働省で開催された、「第5回後期高齢者医療の在り方に関する特別部会」において、有識者として招聘された筆者によるその報告。
終末期医療におけるソーシャルワーカーの役割を、以下のように報告されたとのこと。
引用
「患者と家族の気持ちと暮らし:心理社会的問題への社会福祉的視点からの相談援助を、心理的サポート、家族への支援、社会的問題、人生の総まとめへの援助を具体的に行うこと」「尊厳ある暮らし、QOLの高いウェルビーングな状態を指向した援助」
上記のソーシャルワーカーの役割は、「終末期医療」に限られたものではないと感じる。
田村氏は終末期医療の定義について、「疾病の種類の如何を問わず、近い将来に死が近いことが見込まれる患者への全人的医療」を採用している。それゆえに、「人生の総まとめ~」「尊厳ある暮らし~」といった表現が使われているのだと予想する。
おそらく、緩和ケア病棟に入院される患者さんは、「余命の宣告」を受け、状態的に「近い将来に死が近いことが見込まれる」のであろう。
しかしそもそも、高齢者ほど「余命」の見通しが難しく、慢性疾患ほど「余命」の判断が難しいという医療者もいる。在宅医療の対象である高齢者は、まさにこの状態で、残念なことに「予想のできなかった突然死」も起こりえる。それは、生活上のちょっとした落とし穴であったり、疾患とは別に不慮の事故だったりもする。
医療者が管理できない分、その予測は病院内でのものより立てにくい。
だからこそ、「いつでも快適に過ごせるように、気持と生活をサポートしていく」必要があるし、患者さんのお宅に行った時に、「今日も笑顔で迎えてくれた」と感じられる「感覚」が大切なんだろうと思う。
平成18年に厚生労働省で開催された、「第5回後期高齢者医療の在り方に関する特別部会」において、有識者として招聘された筆者によるその報告。
終末期医療におけるソーシャルワーカーの役割を、以下のように報告されたとのこと。
引用
「患者と家族の気持ちと暮らし:心理社会的問題への社会福祉的視点からの相談援助を、心理的サポート、家族への支援、社会的問題、人生の総まとめへの援助を具体的に行うこと」「尊厳ある暮らし、QOLの高いウェルビーングな状態を指向した援助」
上記のソーシャルワーカーの役割は、「終末期医療」に限られたものではないと感じる。
田村氏は終末期医療の定義について、「疾病の種類の如何を問わず、近い将来に死が近いことが見込まれる患者への全人的医療」を採用している。それゆえに、「人生の総まとめ~」「尊厳ある暮らし~」といった表現が使われているのだと予想する。
おそらく、緩和ケア病棟に入院される患者さんは、「余命の宣告」を受け、状態的に「近い将来に死が近いことが見込まれる」のであろう。
しかしそもそも、高齢者ほど「余命」の見通しが難しく、慢性疾患ほど「余命」の判断が難しいという医療者もいる。在宅医療の対象である高齢者は、まさにこの状態で、残念なことに「予想のできなかった突然死」も起こりえる。それは、生活上のちょっとした落とし穴であったり、疾患とは別に不慮の事故だったりもする。
医療者が管理できない分、その予測は病院内でのものより立てにくい。
だからこそ、「いつでも快適に過ごせるように、気持と生活をサポートしていく」必要があるし、患者さんのお宅に行った時に、「今日も笑顔で迎えてくれた」と感じられる「感覚」が大切なんだろうと思う。