トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ミコアイサ

2015-01-16 | 野鳥


ミコアイサ(巫女秋沙)のミコはオスの姿からの連想で アイサは「秋去り」から転じた
つまりこの鳥が来ると秋が去り冬になるという意味
左の写真がオス 右の写真の左がメス右は若い個体
オスはパンダに似ているので愛称はパンダガモ

主に冬鳥で九州以北に渡来する 全長42㎝
小群れで湖沼や広い河川にいる 都心周辺にはほとんど来ない
活発に潜水して小魚 貝類 甲殻類を捕える


ブラシノキ

2015-01-15 | 樹木 草花
 

瓶ブラシのような赤い花なのでブラシノキと言う
赤い花は9月のもの

オーストラリア原産のフトモモ科の常緑低木 明治の中頃に日本に導入された
ブラシの毛にあたる赤い色は雄蕊で花弁や額は小さく退化している
花の後 実が枝の周りにびっしりと付く 
枝はそのまま伸び続け翌年には少し先に又実をびっしりつける
実は中に種子を閉じ込めて枝に何年もついている
この木で数えたら10年前の実が付いていた

種はいつ散布するのか・・種が散るのは山火事にあって枝が枯れる時だけ
オーストラリアでは山火事が多く 植物もその環境に適応して種を散布する独特の仕組みを作り上げたと考えられている
実を黒くなるまで焦がすと1~2日で口が開き種が出てくるそうだ

ゾウタケ

2015-01-14 | 樹木 草花


世界最大の竹が有った ゾウタケと言ってインドネシアなど熱帯の国に生える竹
たかさ30m直径30cmにもなる

日本のタケノコは根から出てくるが ゾウタケは株立ちで出てくる
タケノコが顔を出してからおよそ4か月で大きくなる
タケノコは食べられるがベトナム以外ではあまり食べられていない
水を送るパイプ バケツ 船のマスト 建築用の材料など広く使われている

タケはバンブー類 タケ類 ササ類と進化してきたがゾウタケはバンブー類の仲間

クイナ

2015-01-13 | 野鳥


久しぶりにクイナ(水鶏)が居た
都心周辺では葛西臨海公園や水元公園にもいることがあるが 数も多くはなく大変に警戒心が強いのでなかなか姿を見せない
クイナの語源はクイクイ鳴くからとか カエルを食べて鳴くので「食い鳴き」の意味だとか諸説ある

ツル目クイナ科の鳥で全長29㎝ 雌雄同色
東北より北で繁殖し 冬にはそれより南で越冬する
水田湿地葦原に住み 昆虫類 甲殻類 軟体動物 魚類などの他植物の種子も食べる

ただならじとばかりたたく水鶏ゆえ あけてはいかにくやしからまし(紫式部)
(昔はヒクイナをクイナと呼んだことが多かった ヒクイナは戸を叩くような声で鳴く)

モズ

2015-01-12 | 野鳥


葭原でモズのメスに出会った カメラを向けたらカメラ目線で睨まれた
昔から小型だが獰猛な鳥として知られ ワシタカに分類されていた時期もあった
名前の「も」は諸々の鳴き声を真似する や百鳥(ももとり)の意味「ず」は鳥をあらわす接尾語と言うのが有力な説で そのた諸説ある

九州以北で繁殖し北方のものは冬には暖地に移動する 全長20㎝
平地の集落周辺の林や農耕地 河原 公園などでよく見かける
小動物を捕える 捕えた獲物を小枝や棘などに刺す「はやにえ」をする

今の時期秋から冬にかけてはオスもメスもそれぞれ縄張りを持ち異性をも受け入れない
早春2月頃になるとオスはそのままの縄張りに留まるものもいるが 新たな縄張りを繁殖のために作るものもいる メスは例外なく縄張りを捨てオスの縄張りを巡って相手を探す オスに選択権はない せいぜいが体を伸ばし上下に振ったり 顔の黒い線をよく見せつけたりと求愛ダンスで頑張る
やがて番(つがい)になるとメスは声や身振りでオスに甘えて見せ オスは求愛給仕をする

オスは繁殖期間中しばしばメスにプレゼントするので仲良しのようにも見えるが 1つの巣の子供たちの10%は父親が違う つまりはメスが浮気していることが最近のDNA分析で分かってしまった

クロスジホソサジヨコバイ

2015-01-11 | 虫類


ヤツデの葉の裏を見たら久しぶりにクロスジホソサジヨコバイが居た
クロスジーホソサジーヨコバイ 背中に黒い筋が入り頭が細い匙のようなカメムシ目ヨコバイ科の仲間
名前が長いせいかマエムキダマシの異称がある

頭は(写真の)上部でうっすら目が見える 下方の黒点は翅にある目玉模様で前向きを騙している
普通擬態は身の安全のために進化してきたと思うが このような5㎜程の小さな虫が前後を騙して何の効果があるのだろうか

出会ったのは黒い筋の脇が綺麗な紅色でメス オスはこの紅色がないと思っていたが 最近この紅色はオスメスに関係ないという話を聞いた と言うことは この種は2形態あるということになるのかな

チャタテムシ

2015-01-10 | 虫類


公園の木柵の上にチャタテムシが居た
屋内性のコナチャタテ科の仲間が障子などにとまると茶を立てるような音を出すので名が付いた
チャタテムシは昆虫綱咀顎目のうちシラミ ハジラミ以外の微小昆虫の総称

チャタテムシ類は世界で4000種とも5000種とも言われ 日本では約120種が知られている
主に屋内にいる無翅のものや 有翅のもの(写真)までいる
大きさは1mm~7mmほど

雑食性で植物片 花粉 昆虫の卵なども食べるが特にカビ類 酵母などを好んで食べる
書物 乾燥食品 皮革製品 動植物標本などを食害する害虫として知られている

カワラヒワ

2015-01-09 | 野鳥


カワラヒワの群れに良く出会う
川原や農耕地などに住むヒワ類 住宅地でも普通に見られる
ヒワはアトリ科の鳥の総称で「ひはやか」(小さく繊細でたおやかなこと)から来た言葉という

九州以北に主に留鳥として分布し 平地から低山の林にすむ 全長15cm
北方のものは冬には暖地に移動する 冬には群を作り草の上や地上で採食する
ヒマワリの種が好きで 冬は庭の餌台にもよく来る
雌雄ほぼ同色だが オスの頭部は黄緑色味が強く目先が黒っぽい

カワラヒワの結婚のための独特の儀式
枯れ木など目立った高い場所に集まり鳴きながらオス同士が戦う
弱いオスは追い出され最後まで残った強い雄がメスに求愛し番(つがい)となって集団から出てゆく
各つがいは直径30mほどの狭い縄張りで ルーズコロニーと言われる緩やかな集団を作って子育てをする
そして集団は次のオスを決めるための戦いに入る・・「集団誇示行動」と言われている
番になれなかった独身オスはジュイーンジュイーンと大声で鳴きながらルーズコロニーから付かず離れず チャンスが来るのを待っているらしい(誰かの亭主が死ぬかもしれない・・と)

ウソ

2015-01-08 | 野鳥


一月は各地の天満宮(天神様)で鷽(うそ)替えの神事が行われる
本家の太宰府天満宮では1月7日 亀戸天神は1月24日と25日 湯島天神では1月25日
これは昨年1年間についた嘘や災いを木彫りのウソを替えることによって清算し 神前で天神様の誠心に取り替えて幸運を頂くという神事

ウソ:本州中部以北の亜高山帯の針葉樹林で繁殖し 冬は各地の低山や丘陵地の落葉広葉樹林に移動する
鳴き声がフィーフイーと口笛を吹く(嘯く(うそぶく)という)ような声なのでウソの名になった

小群れで行動し昆虫やクモ類木の実や葉 花芽などを食べる
全長16cm
写真のウソは胸が淡赤色なので亜種アカウソらしい
亜種アカウソは冬鳥として普通に渡来する

ホオジロガモ

2015-01-07 | 野鳥


ホオジロガモの若いオスが居た
若い個体はメスと似ていて分かり難い
ホオジロガモの成長オスは頭が三角形で頬に白い斑紋があり嘴は黒い
出会った個体は目の下が少し白っぽくなっていた
オスは第2回冬季に成長羽になる
メスは嘴の先が橙色で先端部に黒斑がある

冬鳥で全長45㎝ 静かな海域にいるが内陸の湖沼にも入る
雌雄とも体の割に頭部が大きく見える
良く潜り甲殻類や軟体動物を捕り魚類や海草水草なども食べる
関東周辺では割合少ないカモ

アメリカヒドリ

2015-01-06 | 野鳥


今日は小寒(24節季) 「寒の入り」寒の始まりで本格的な冬の寒風と降雪の季節
この頃から寒さは厳しくなるのだが今年はとっくから寒さは厳しいし雪も多い

アメリカヒドリ(写真の真ん中のカモ)が居た
白色がかった頭部 目から後方に続く緑色光沢が特徴

冬鳥として湖沼や河川に渡来するが数は少ない
ヒドリガモの群れに1,2羽混ざっていることが多い
全長48㎝ 一般習性はヒドリガモに似る

アメリカヒドリはヒドリガモと非常に近い間柄らしく交雑個体が多い
出会った個体も顔の色具合がアメリカヒドリとは少し違う感じもするが 個体差かなとも思う

ハダカホオズキ

2015-01-05 | 樹木 草花


ハダカホオズキの赤い実が生っていた
ホオズキに似ているが実が袋(萼)に包まれず裸なのでこの名がある

ナス科の山地林縁などに生える多年草 茎は60~90㎝にもなる
花は8~9月頃に2,3個葉腋から垂れ下がり下向きに咲く 花冠は淡黄色で8mmほど
果実は液果で7mmほど 赤く熟し有毒

カミヤツデ

2015-01-04 | 樹木 草花


ヤツデに似た葉と花を付けた木が有った
茎に白色の太い髄があり この髄を乾燥して薄く切ったものを通草紙(つうそうし)と言い造花の材料に利用する カミヤツデ(紙八手)の名はここから来ている
別名「通脱木(つうだつぼく)」は中国名の日本読み

ウコギ科(ヤツデと同じ科)カミヤツデ属(一属一種)の常緑低木 寒い地方では落葉する
台湾 中国南部に分布
葉は大きくて70㎝程もあり掌状に深裂し裂片は更に2裂している 
花は11~12月頃に咲き見た目ヤツデに似ている

隋は桂剥きにして薄く切り造花や短冊の材料に 又水に入れると膨らむので色を付けて水中花を作った
台湾や中国では今では隋から造花を作ることは廃れたようで 日本で唯一熊本県大津町で大津町民俗文化財として「大津造花」の名で 花 蕾など精巧な技術で作られ伝統文化として保存育成されている

ルリビタキ

2015-01-03 | 野鳥


幸せの青い鳥 ルリビタキ

亜高山帯針葉樹林で繁殖し 冬に人里に下りてくるので昔は冬の鳥として扱われ 「ゆきひたき」の異名がある
オオルリ コルリ と合わせて瑠璃三鳥というが ルリビタキが一番馴染みで都心の公園でも良く出会う
今シーズンは全般的に小鳥類が多く ルリビタキには5度も出会った 幸せが来るのかも・・
メスや若いオスは尾だけが青いのだが 若いオスの全体が青くなるのに二年以上もかかるという

留鳥または漂鳥 大きさは14㎝ 繁殖期以外は一羽で生活する 雌雄ともにそれぞれ縄張りを持ちその中を動き回って樹上や地上で昆虫類や木の実などを採食する

オオタカ

2015-01-02 | 野鳥


新春2日目は恒例オオタカ

まだ若い鳥で胸が縦斑の個体だ 成長では細い横斑になる
狩りの名手で主に狙っているのはハトくらいの大きさの鳥
最近はどこでもドバトが多いので食べ物には困らない
住宅難のほうが深刻で 日本ではほとんどが樹齢40年以上のアカマツの木に巣を懸けているが こうした木だけではなく 巣を懸けた木をさらに数百m以上取り囲む森がないと安心して繁殖できない
この点ではかなり神経質な鳥なのだ

オオタカ:九州以北では留鳥 全長♂50cm♀56cm(ハシブトガラスは57cm)
雌雄ほぼ同色 繁殖期以外では1羽でいることが多い