トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

シロハラ

2021-01-16 | 野鳥


ツグミの仲間のシロハラ
アカハラに似ているが、腹に赤みがなく白っぽいのでこの名になった

冬鳥 広島で繁殖記録があり、長崎県対馬では繁殖期に囀る個体も多く繁殖しているといわれている
積雪の少ない地方で越冬する
平地から山地の林、樹木の多い公園や果樹園などに居る
跳ね歩きながら落ち葉の下や土中からミミズ類や昆虫類の幼虫などを食べ、秋から冬には木の実も食べる

雌雄ほぼ同色
飛ぶと見えるが、外側尾羽の先端に白斑が見える
オスは頭部と喉が灰褐色で、後頭からの上面は淡い茶褐色
下面は淡い枯草色だが、写真のように光が当たると腹は白く見える
メスは全体がオスより淡色
大きさは25cm

タゲリ

2021-01-15 | 野鳥


体や顔の色模様が面白いタゲリ
チドリの仲間(チドリ科)の鳥で、少し郊外に行かないと出会えないかも・・

冬鳥 東北地方北部以北では旅鳥
水田 畑 河川 湿地などに居る 
渡来直後や積雪地などでは群れで行動することが多い
地面を足で叩き、昆虫類やミミズなどを地表におびき出して捕らえる
鳴き声はミューミユーと猫のような声で可愛い

雌雄ほぼ同色
隈取のような顔の黒色線 後頭には長い冠羽がある
上面は緑色の光沢があり、赤紫色の光沢が混じる
下面は白く、胸には黒帯がある
大きさは32cm

トラツグミ

2021-01-14 | 野鳥


枯れ落ち葉の中にいるとどこが鳥やら見えにくい
体の模様を虎の模様に見たててトラツグミ
繁殖期の夜間から早朝に林床近くで、「ヒィーイ」という声で数秒おきに繰り返し囀る。昔はこの声を妖怪「ぬえ」の声として恐れた。江戸時代にこの声はツグミと分かり、オニツグミ ヌエツグミなどと呼ばれ、さらに虎のような模様からトラツグミとも呼ばれ、大正時代にトラツグミに統一された
「ぬえ」は平家物語で、源頼政が紫宸殿で退治した、頭はサル、手足は虎、体は狸で尾が蛇、という怪物

主に留鳥として居るが、北方のものは冬には暖地に移動する
平地から山地の林に居て、冬は市街地の公園などでもみられるが数は少ない
暗い林や藪のある林の中を歩き回り、昆虫類の幼虫やミミズ類、陸生貝類などを食べ、木の実なども食べる

雌雄同色
頭からの上面は黄褐色で、黒色の横斑や三日月状斑がある
下面は白く、黒い羽縁があり、その内側に淡黄色の部分がある
大きさは30cm 大型のツグミ類で最も大きい

ルリビタキ♂

2021-01-13 | 野鳥


ルリビタキは青色のヒタキ類 近くの公園で見れてラッキーでした
オオルリ コルリと合わせてルリ3鳥といわれる
3種の中では身近で一番よく出会う

留鳥(漂鳥)
繁殖期には主に亜高山帯の林に居て、冬は低山や山麓に移動する
樹木の多い公園などにもやってくる
非繁殖期のこの時期は、雌雄とも縄張りを持ち、その中を動き回って樹上や地上で昆虫類や木の実などを採食する

オスはルリ青色の上面 脇腹は橙黄色で下面は白い
メスは頭からの上面がオリーブ褐色で、脇が橙黄色で尾羽が淡い青
大きさは14cm

タシギ

2021-01-12 | 野鳥


草原などに住む地上性のシギ
シギの名は、羽をシゴクのでシゴキが転じたとか、しきりに羽ばたくのでシキリが転じたとか諸説ありはっきりしない

旅鳥
本州中部以南では越冬している
水田 蓮田 湿地 川原などに居る
採食は、タシギ類の中では最も水気のある所を好み、長い嘴を泥の中に差し込んでミミズ類や貝類 甲殻類 昆虫の幼虫などを採食する
俗にタシギ4種をタシギ類(タシギ ハリオシギ チュウジシギ オオジシギ)という言い方があり、みなとても良く似ているがタシギは識別の基準になっている

雌雄同色
頭には黄白色の明瞭な頭央線がある
眉斑 目の下の線 頬の線がある
背と肩羽は褐色で黒い斑がある 尾羽はふつう14枚
嘴は長くてまっすぐ
大きさ26cm

ナミテントウ

2021-01-11 | 虫類


春や秋に活躍していた虫に、冬の時期に会えると嬉しくなる*御機嫌よう*
出会ったのはナミテントウ もっとも普通に見られるテントウムシ

テントウムシは「天道虫」と書き、太陽に向かって飛んでゆくことから「太陽神の天道」が由来とされ、縁起の良い虫と言われる
日本には180種ほど確認されている

ナミテントウは4~5月頃に越冬明けの成虫が活動を再開し、交尾 産卵するこれが孵って6月頃に成虫となる。この成虫は夏は休眠し(越夏)9月頃から再活動して交尾産卵を経て、10~11月にかけて新成虫が誕生する。
新成虫はこのまま越冬する
体の色模様が多種多様で、2紋型、4紋型、まだら型、紅型などがあり、それぞれの間に移行型、まれには縁黒型、横帯型がみられる

食べ物は大きく分けると、肉食性 菌食性 草食性がいて、肉食性のものはアブラムシ類やカイガラムシ類 キジラミ類 甲虫の幼虫 ダニ類などを食べる
餌がない時は仲間の幼虫や蛹などを食べてしまう
菌食性のキイロテントウは主にうどん粉病菌を食べ、草食性のニジュウヤホシテントウはジャガイモやナスなどの葉を食べる害虫

ツヤアオカメムシ

2021-01-10 | 虫類


この間の少し暖かい日に、ツヤアオカメムシがモソモソと歩いていた
アオクサカメムシに似ているが、こちらの方が艶がある

成虫で越冬して、4~11月にかけて見られる
体形は丸みを帯び、前胸の張り出しはあまり無い
光沢の強い緑色で、暗色の小さな点刻がある
大きさは15mmほど

スギ キリ クワなどの樹上で生活している
ミカン カキ ナシ モモ ウメなどの果実を吸収加害する

ヨコヅナサシガメ

2021-01-09 | 虫類

 

樹皮の下に集団でヨコヅナサシガメの幼虫
腹の周りの広がりが横綱の化粧まわしのように見える

サシガメ科の帰化種 インドから中国にかけて分布している
1930年頃から九州で記録があり、関東では1990年代から見られるようになった
秋にサクラやエノキに産卵し、幼虫で越冬する 成虫は5~9月にかけて見られる
集団で行動し、獲物を狩る時も、産卵、越冬も集団でいる

肉食性のカメムシで、食べ物は昆虫などに口を突き刺して体液を吸う
大きさは2cmほど

フユシャクガ

2021-01-08 | 虫類



陽だまりの木柵にクロオビフユナミシャクのメスが日向ぼっこ
何でこんな寒い冬に居るのか、居られるのか、不思議一杯の虫だ

フユシャクガ(冬尺蛾)は、冬に発生し幼虫が尺取虫の蛾の事
多くの虫は暖かい時期に活動するのに、わざわざ寒い冬に成虫になって繁殖する
普通の蛾は胸の筋肉を震わせて、体温を30度位に上げないと飛べないが、フユシャクは氷点下近い体温のまま飛び回れて、逆に高温になると熱に当たって衰弱してしまうという
彼らの多くは口が退化していて、成虫になってからは食事はしない
幼虫の時に蓄えた栄養で寒い中活動する。1か月近くは持つという

オスはごく普通の姿の蛾で、ヒラヒラと木々の間を飛び回っている
メスは羽が退化して、無いか小さくて飛べない
腹部の先からフェロモンを出してオスを呼び寄せ交尾する

七草

2021-01-07 | 樹木 草花

     

順にセリ ナズナ ゴギョウ(ハハコグサ) ハコベラ ホトケノザ(コオニタビタコ)・・スズナ(カブ)スズシロ(ダイコン)の絵は有りません
今日は7草 お粥を頂きました 7種もの草は入っていませんでしたが美味しく食べました
ホトケノザを除いた6種はすべて薬草で、3種は風邪薬 利尿薬 胃腸薬で残り3種は長く服用すれば健康増進 長寿につながるという

セリ:100gにビタミンAが1000国際単位含まれていて、リュウマチ 神経痛には常食するとよい
ナズナ:コリン アセチールコリンを多量に含んでいるので、血圧を下げたり腸や子宮の収縮を促す作用がある
高血圧には実のついた全草を陰干しして煎じて飲むと良い
ゴギョウ(ハハコグサ):煎じて咳止めに使う 黄色い花をつけた全草は痰を切る作用があり、気管支炎に使われる
ハコベラ(ハコベ):抗菌作用 消炎作用 体を温める効果などある
和え物やおしたしで食べれば美味しいし、青汁を作って飲むと、息切れの妙薬、盲腸が治る 歯槽膿漏や歯茎の腫れにはハコベ塩を作って歯磨きが良い
ホトケノザ(コオニタビラコ):薬草ではないが、若い全草を採り茹でて和え物やおひたし、生で汁の実やかき揚げ、油炒めが美味しい

クチナシの実

2021-01-06 | 樹木 草花

 

クチナシの実がまだ残っていた
名前は果実が裂開しないので、口無の名がついたという説がある

アカネ科の林縁などに生える落葉低木 1~2mの大きさ
枝ははじめ緑色、後に灰緑色になる 
葉は対生で時に3輪生 葉身は5~12cmの倒披針形または長楕円形
先は尖り、基部は広いくさび型 縁は全縁

花は6~7月に咲き、枝先に芳香のある白色の花を1個づつ付ける
花冠は5cmほどの高杯型で先は5~7裂する
雄しべは花冠の裂片と同数有り、花糸は短く葯は1.5cmで花冠の裂片の間から花の外に出る
花柱は棍棒状

果実は肉質の液果 長さ2~3cmの楕円形で5~7稜あり先端に萼片が残る
碁盤や将棋盤の脚は、この果実をかたどったもの
11~12月に赤く熟す 中の種子は多数あり4mmほどの扁平な卵型

花は香りが良いので香料に使われる
又咲いたばかりの花弁を煮ると粘りが出て、酢と醤油で味付けして食べるとおいしい
実は黄色の染料に使われる
無毒なので栗 きんとん たくあんなど食品の着色にも使われる
腫れ物、打撲、腰の痛みには、乾燥した果実5個ほどを粉末にして、卵白を少しづつ加え練り上げたものを、患部に貼るとよい。消炎 解熱作用がある

タラヨウの実

2021-01-05 | 樹木 草花


葉の裏を細い棒でひっかくと黒く変色して字を書くことができる。この性質を、インドで葉に経文を書く多羅樹に見立ててタラヨウ(多羅葉)と名がついた 葉書の語源の木

モチノキ科の山地の常緑樹林内に生える常緑高木 10~20mになる
樹皮は灰褐色で滑らかで鳥もちが取れる
葉は互生で長さ10~17cmの楕円形 先は短くとがり、基部は円形または鈍形 縁には鋭い鋸歯がある
革質で厚く手に取ると重みを感じるほどだ
傷つけると黒く変色するが、傷を塞ぐためポリフェノールを出すからで植物なりに必死の対応なのだ

花は5~6月雌雄別株で、前年枝の葉腋のごく短い短枝に黄緑色の小さな花を多数つける
果実は核果 1cm弱の球形で11月ころから赤く熟す
中には核が4個有り、三角状円錐形で不規則な皴がある
核の中に種子が1個入っている
実はヒヨドリが割合よく食べる 硬くて味はほとんどない


ソシンロウバイ

2021-01-04 | 樹木 草花


ほかの花に先駆けて近くの公園に咲いたソシンロウバイ(素心蝋梅)
蝋梅の名はロウ細工のように見える花の姿から付けられた
最近はロウバイよりあちこちで見る機会が多い

ロウバイ科の落葉低木 2~5mになる
中国原産 ロウバイの栽培品種 明治期に渡来した
葉は対生 長さ10㎝程の卵形又は長楕円形
先端は尖り、縁は全縁

1~2月に2cmほどの花が咲く 花の少ない時期に咲くので珍重される
花被片はたくさんあり、らせん状につき花弁と萼片に分かれない
ロウバイより大きい花で内側の花被片も黄色い(ロウバイは暗紫色)

花が終わると花床が大きくなって3cmほどの長卵形の果実になる
果実は偽果で、表面は木質化し先端に雄しべが残る
中にそう果が数個入っている

モクレイシの実

2021-01-03 | 樹木 草花


モクレイシ(木茘枝)に赤い実が可愛く顔を出した
茘枝は中国の果物のライチの事。ツルレイシ(ニガウリ)が赤い熟した種子を出すのに似ているのでツルに対してモク(木)と名付けた

ニシキギ科の常緑低木または小高木 2~5mほどになる
分布地域は限定的で神奈川県の大磯丘陵や渋沢丘陵などが観察ポイント
葉は対生、葉身は4~8cmの楕円形または卵形で全縁

花は雌雄別株で2~4月、葉腋に5mmほどの黄緑色の花を数個つける
果実は蒴果、2cmほどの楕円形 12~2月に熟し2裂する
果皮は熟しても緑色で、種子を枝に残して先に落ちる
種子は橙赤色で仮種皮はない


ウメ

2021-01-02 | 樹木 草花


早咲きの梅があちこち咲いている
出会ったのは早咲き品種の代表種、八重寒紅だろうか
野梅系の紅色品種で12月下旬から咲き始める

バラ科サクラ属の落葉小高木、高さ5mほどになる
語源は、熟れる実、つまり「熟実」(うむみ)が転化してウメになった説
又、熟果を燻べた烏梅(うばい)が薬物として中国から渡来したので、転訛して梅になった、とも言われ今ではこの説が通用している
ウメの品種は世界で1000種を超え、日本では600品種はある

樹皮は暗灰色で不揃いな割れ目が入る
葉は互生 葉身は4~9cmの倒卵形または楕円形
先端は急に狭くなって尖り、基部は広いくさび型~円形 
縁には細かい鋸歯がある

花は2~3月 葉の展開前に咲き、前年枝の葉腋に2cmほどの花が2~3個付く
芳香があり、色は白、紅色、淡紅色 花柄はほとんどない

果実は核果2~3cmのほぼ球形 6月ころ黄色に熟す
果肉の中には核があり、核の中に「天神様」とか「仁」と呼ぶ種子がある
未熟の果肉や天神様には有毒な青酸化合物アミグダリンを含んでいる
未熟果は成人で約300個 天神様は成人で約100個が致死量と言われる
未熟なうちは食べるな、種は食べるなというウメの知恵だろう・・
熟したり、加工した梅は青酸化合物が分解され食べるのに心配はない
子供の頃天神様は時々食べた・・・