トリからキノコ 自然見て歩き

足の向くまま気の向くまま トリからキノコまで
自然の中が心地よい

ホトトギス

2022-06-15 | 野鳥


特徴のある鳴き声が聞こえた
語源は鳴き声からきていると言われる ホトトキと言う聞きなしに鳥を示す接尾語スをつけたもの
現代のの聞きなしは、「天辺駆けたか」とか「特許許可局」

夏鳥 5月の半ばから10月にかけて見られる
平地から山地の高原、林などに居る
林内で行動することが多いがあまり見られず、上空を鳴きながら飛ぶ姿を良く見る
主に蛾類の幼虫を食べる
托卵性で主にウグイスに托卵して育雛させる・・自分の子を自分で育てられず哀れなのか、他人に押し付けて図々しいのか・・
その為ウグイスの多い笹藪のある山で多く見られる

雌雄同色
上面は灰黒色で喉から胸上部は灰白色、脇腹に灰黒色の横斑が10本ほどある
下尾筒は白く、羽先に黒斑はわずかしかない
大きさ28cm

古に恋ふらむ鳥は霍公鳥(ほととぎす) けだしや鳴きしわが念(も)へる如(額田王)

ハキダメギク

2022-06-14 | 樹木 草花


可哀そうな名前の話になると必ず出てくるハキダメギク・・可愛い花なのに・・
公園の隅でひっそり咲いていた
東京の世田谷の「はきだめ(掃溜・・(ゴミ溜め)」で初めて見つかったのでこの名になった、牧野富太郎が命名した

キク科の各地に広がっている1年草
北アメリカ原産で、大正時代に東京で見つかり、今では関東以西の各地に広がっている

茎は分枝を繰り返し、高さ20~60cmになる
葉は対生し暗緑色、卵形~卵状披針形で波状の浅い鋸歯がある
上部の枝先に小さな頭花を1個づつ付ける

頭花は6~11月にかけて咲く
大きさはは5mmほどで、周りに白色の舌状花が普通5個付き、内側に黄色の筒状花が多数つく
果実はそう果で、鱗片状の冠毛がある

ニワゼキショウ

2022-06-13 | 樹木 草花


最近はどこでも見かけるニワゼキショウ(左)
庭などに生え、葉がセキショウに似ているので付いた名前
右はオオニワゼキショウ

アヤメ科の日当たりの良い芝生や道端に生える多年草
北アメリカ原産で明治中期に渡来し、各地に広く帰化した
茎は高さ10~20cmで扁平で狭い翼がある
葉は根元から出て3mmほどの線形

花は5~6月に咲く
茎先に細い花柄をだし、小さな花を次々に咲かせる
花は1.5cm程で1日でしぼむ、色は紫色又は白紫色で濃い色の筋があり中心は黄色い
蒴果は3mmほどの球形で、熟すと下向きになり3烈して種子を散らす

オオニワゼキショウ:
別名ルリニワゼキショウ、アイイロニワゼキショウ
高さは20~30cmとニワゼキショウより大きくなるが、花は逆に1cm程と小さい
蒴果はやや大きい

コバノズイナ

2022-06-12 | 樹木 草花


葉や花序がズイナより小さいコバノズイナ
ズイナは若葉が食べられ、嫁菜の木の別名がある日本固有種

コバノズイナ:
ユキノシタ科の株立ちになる落葉低木
北アメリカ原産で日本へは明治初期に渡来した

樹皮は赤紫色で、後に縦に裂け灰褐色の縦縞が入る
葉は互生し、4~8cmの倒卵状長楕円形~楕円形
先は尖り基部はクサビ形、縁に細かい鋸歯がある

花は5~6月に咲く
枝先に10cm程の総状花序を出し、白色の小さい花を多数つける
花序の軸は赤紫色を帯びる
花弁は約4mmの線形
果実は蒴果で5mmほど、花弁や萼片は花の後脱落し花期には残らない

キランソウ

2022-06-11 | 樹木 草花


キランソウは漢名「金瘡小草」に由来した名前
別名はジゴクノカマノフタで、薬草のこの草が病人をこの世に戻し地獄に蓋をするということから付けられた

シソ科の道端や庭の隅になどに生える多年草
シソ科では珍しく茎が丸く、地を這って広がる
根生葉はロゼット状に付き、5cmほどの倒披針形で粗い鋸歯がある
茎につく葉は小さい

花は3~5月に咲く
葉腋に1cm程の小さい濃紫色の唇形花を数個つける、上唇は小さく下唇は大きく3裂する
果実は卵球形の4分果からなる

地上部を根際より切り取り、茹でて各種のあえ物に、又生で草の姿のままテンプラも風趣を楽しめる
花の時期に全草を水洗いし、日干しにしたものを煎じて飲むと、咳、去痰、解熱、下痢止めに良い、又健胃作用もある

キンシバイ

2022-06-10 | 樹木 草花


あちこちで咲いている目立って美しいキンシバイ

オトギリソウ科の常緑又は半常緑の低木、1m程の高さ
中国原産で日本には1760年に渡来したという記録がある
今ではあちこちに庭木、公園樹として植えられている

葉は対生し・平面的に2列に配列された2列対生・3cmほどの卵状長楕円形、裏面には腺点がある
6~7月に枝先に3cm程の黄色い花を付ける
花冠はカップ状で平開しない
雄しべは花弁より短く多数あり、約60個づつ5つの束になっている
雌しべの先は5個に分かれている

ユキノシタ

2022-06-09 | 樹木 草花

 

ユキノシタの名前は諸説あり、冬でも雪の下で葉が枯れず残るからとか、葉の白い斑を雪に見立てた、又垂れ下がった白い花弁を舌に見立てて「雪の舌」、更に白い花を雪に例え、その下に緑色の葉がチラチラ見えるのを表現した説もある

ユキノシタ科の石垣や岩の上などに生える多年草
ユキノシタ科はアジサイやウツギなど木本も多い

根元から赤い匐枝を出して、その先に新しい株を作るので群生することが多い
葉は根生し、長い柄がある
葉身は3~6cmの腎円形で厚くて柔らかく、表面は暗緑色で脈に沿って白い斑が入る

花茎は高さ20~50cm程で、円錐花序を出し白色の花を多数つける
花期は5~6月
花は大文字型で、花弁は5個、上の3個は小さく濃紅色の斑点とその下に黄色の斑斑点がある
下の2個の花弁は長く2cmほどある
雄しべは10個で、一定の順序で前屈し、しばらくすると元に戻る
雌しべは2個で子房の周りを黄色の花盤が半円形に囲んでいる

生の葉の絞り汁は、中耳炎、子供の引き付け、百日咳、ウルシのかぶれにも効く
腫れ物やしもやけは生の葉をあぶって患部に貼ると良い
陰干しした葉を煎じて飲むと心臓病、腎臓病にも効果がある
葉は粗い毛が生えているが茹でると気にならないので、各種あえ物、生で天ぷらなど美味しい

クロガネモチの花

2022-06-08 | 樹木 草花


クロガネモチの赤い実は良く見るが、花はお初だった
クロガネモチの名は、樹皮から鳥もちが取れて、葉柄や本年枝が紫色を帯びることから黒鉄黐と付けられた

モチノキ科の常緑高木 高さ10mほどになる
本年枝は無毛で、鈍い稜があり紫色を帯びる
葉は互生し、葉身は8cm程の楕円形、両端とも尖り縁は全縁

花は雌雄別株で、6月頃に本年枝の葉腋に散形花序を出し白色か淡紫色の花を数個つける
花弁は4~6個、楕円形で長さ約2mm
雄花には4~6個の完全な雄しべと、退化した小さな雌しべがある
雌花には雌しべと、子房の周囲に退化した雄しべがある
子房は球形で、花柱は無く柱頭が直接子房の上に乗っている
写真は雌花のようだ

果実は核果
球形で6mmほど、11月過ぎに赤色に熟す
中に核が5個前後入っている
核は三角状卵形で5mmほど、中に種子が1個入っている

実はヒヨドリやツグミ類レンジャク類、カラス類などが食べ、エサの少ない時にはメジロやジョウビタキなども採食することがある
鳥に比べて実の数が多いからか、熟すのが遅いせいか、冬にも残っていることが多い
味はほとんどない

イチモンジカメノコハムシ

2022-06-07 | 虫類


ムラサキシキブの葉にひっそりといたイチモンジカメノコハムシ

コウチュウ目ハムシ科カメノコハムシ亜科に属す
ハムシはハムシ(葉虫)の名の通り、生きた植物を食べる 日本では約660種が知られている
カムノコハムシは体の縁が平たく広がって陣笠状になっているハムシ

イチモンジカメノコハムシは成虫で越冬して、4~10月にかけて見られる普通種
食草はムラサキシキブやヤブムラサキなど
メスはムラサキシキブの葉表に1個ずつ産卵する
カメノコハムシ類の幼虫は葉上で見られ、脱皮殻や糞などを背負って隠れ蓑として使っているようだ

大きさは8mmほど
体の縁は黄褐色の半透明
前翅後方の両側に暗褐色の紋がある


ヨコヅナサシガメ

2022-06-06 | 虫類


今日は24節季の芒種
芒はノギのことで、イネやススキなどイネ科の植物の穂先にある刺のようなもの
芒種はそれら芒のあるの植物の種をまく時期の事

ヨコヅナサシガメノ名は、腰の周りの白黒模様を横綱の化粧回しに見立てたもの
サシガメ類はマキバサシガメ類を合わせて約120種いる

幼虫で越冬して、成虫は4~9月にかけて見られる
インドから中国にかけてが原産地の帰化種
関東では1990年代より見られるようになった
公園などの木の樹幹で時折見られる

ヨコヅナサシガメを含み、サシガメ類は捕食性のカメムシで、他の昆虫などに口を突き刺して体液を吸汁する
集団で行動し、木の幹の窪みなどに集まっていることが多い
大きさは2cmほどと大型

キマダラミヤマカミキリ

2022-06-05 | 虫類


柄物に包まれた洒落た色模様のカミキリムシが居た
キマダラミヤマカミキリ(又はキマダラカミキリ)らしい
名前にミヤマと付いているが、都心の公園でも見られる

幼虫で越冬し、5~8月にかけて見られる
成虫で越冬するものもいる
幼虫はイモムシ型
卵は朽ち木などに産み付けられ、幼虫はクヌギ、コナラなどの朽ち木を食べて成長する

ビロウド状の斑模様があり、光具合で模様が変わって見える
夜行性でクヌギなどの樹液に集まり、ミズキ類やアカメガシワなどの花にも来る
大きさは3cm程もある


チャバネアオカメムシ

2022-06-04 | 虫類


まだ青い実のハマナスにチャバネアオカメムシがへばりついていた
公園などで時折見かける

成虫は灌木の茂みの中で越冬する
体は丸みがあって1cmほどの大きさ
光沢のある緑と前翅の茶色が目を引く 秋や越冬後の春先は汚れた緑色になる個体もいる

色々な植物に寄生する広食性で、サクラ、クワ、ミズキなど寄生植物は117種にもなる
時に異常発生して、ミカン ナシ カキ ブドウ ウメ ヤマモモなどの果実を吸収加害する
触らなければ匂いはないが、手で掴むとカメムシ臭がかなり強い

アワフキムシ幼虫

2022-06-03 | 虫類


木の枝に固まっていた泡を取り除き、出会ったアワフキムシの幼虫
シロオビアワフキらしい

卵で越冬して、幼虫は4~5月、成虫は6月に見られる
幼虫時代は、泡に包まれて過ごす
幼虫は逆さになって、泡を腹部からの分泌物を空気と混ぜ合わせて体が隠れるまで作り、泡は植物の茎につく
泡は乾燥や補食者,寄生などから幼虫を守る
成虫になると泡は出せない 成虫の大きさは1cm程
成虫も幼虫も食べ物は樹液


ワカケホンセイインコ

2022-06-02 | 野鳥


部屋の窓の脇の電線にワカケホンセイインコのペアーが騒いでいた
以前は稀に見ることがあったが、最近は朝から一日中家の周りで騒いでいる
どうやら近くで営巣、子育てでもしているのかもしれない
ワカケホンセイインコはホンセイインコの亜種で、名前はオスの首の周りに輪をかけたような筋があり、ホンセイ(本青)は体の色・緑色なのだが鳥では緑色はアオという
因みに青色はルリと言っている

観賞用やペットとして飼われていたものが、何らかの理由で野外で生活する、いわゆる篭脱けの鳥
1960年代頃から見られるようになり、その後繁殖して増加している
東京周辺で1400羽はいると言われている

インド南部からスリランカが原産地
大きさは40cmで尾が長い
ペットショップで売っており、3万円ほどで買える
体を前後にゆすったり、のけぞったりしてダンスのようなしぐさで人気がある
ただ声はとても大きく、ピューイビユウなどとうるさい程だ

カイツブリ親子

2022-06-01 | 野鳥


今年も無事生まれて親子で嬉しそう
カイツブリの語源はカキツムグリツ(掻いたり潜ったり)の略とか、カイは京畿の方言で「たちまち」の意味でツブリは水に潜る音からきているとか、体型を表す語であるとか諸説ある
日本のカイツブリの仲間(カイツブリ科)は5種で内3種が繁殖していて2種は冬鳥

留鳥 北方のものは冬には暖地に移動する
湖沼、河川、河口、内湾などに居る
繁殖期には淡水域で番で生活し、縄張りを作る
水面に垂れ下がった木の枝や、アシの茎などに水に浮いているように見える巣を作る
足には弁足と呼ばれる足ヒレがあり、よく潜水して魚類を捕り、水面や水草の上の昆虫類も捕る

雌雄同色
夏羽では頭は黒く、顔から頸は赤褐色
冬羽は全体にやや淡色
日本のカイツブリ中最小(26cm)で、頸も短く尾羽はほとんどない