徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

漱石記念年閉幕に思うこと

2017-10-20 20:48:37 | 文芸
 先週14日、東京の新宿区立四谷区民ホールにおいて、漱石記念年のグランドフィナーレが行われ、漱石の没後100年(2016)と生誕150年(2017)、熊本については来熊120年(2016)も合わせた2年間の記念行事が幕を閉じた。
 熊本地震という思いもかけない災害に見舞われ、20年前(1996)の記念年とはかなり異なる状況の中に閉幕を迎えることになったが、また、20年後の記念年を期待しよう。生きていれば・・・
 当初計画に上がっていたと聞く「漱石と能楽」の行事が諸事情により行われなかったことが何よりも残念だった。


昔この那古井の里に
長良の乙女といふ美しき娘あり
長き黒髪つややかに
つぶらなる黒き瞳 珊瑚の唇
げにまこと海棠の
露をふるふその面影 嬋娟たり。

   (新作能「草枕」よりクリの謡)