徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

もみじの橋

2021-06-28 19:36:21 | 音楽芸能
 崎秀五郎さんのサイトの「動画 DE お稽古」というページで秀五郎さんの三味線と端唄を聞くのが毎日の楽しみとなっている。どの曲もいいが、中でも好きな曲が先日ブログに載せた「奴さん」と、この「もみじの橋」。
 東京本社に勤務していたころ、前を通る八重洲通はその昔、「紅葉川」と呼ばれた運河だったらしく、「紅葉橋」もあったらしい。しかし、この「もみじの橋」は現実にある橋の名ではなく、古今和歌集に詠まれた下の歌をモチーフとした架空の橋を唄った端唄だそうだ。

  天の川 紅葉を橋に わたせばや たなばたつめの 秋をしも待つ(古今・秋上)

古語辞典によれば
 「天の川に紅葉の葉が散ったのを水に浮かべて、橋のように渡すからなのだろうか、おり姫は恋人の訪れるという秋をひとしお待っていることよ。」というような意味だという。

 気がつけばやがて「たなばた」。今年の七月七日ははたして、織女は恋人との逢瀬を果たすことができるだろうか。



   ▼舞妓さんが舞う「もみじの橋」

2019.10.9 Tsuruya サテライトスタジオ 祇園東の舞妓 叶久さん