空にうかんだお城 フランス民話/山口智子・訳/岩波書店/1981年初版
この話のなかに、空中に4本の金のくさりでぶらさがったお城がでてくる。
多分、こうした状況は、日本の昔話にはでてこない。
すぐに、くさりはどこに固定されていたのが、疑問にうかぶが、このあたりが昔話らしいところ。
少し年長になると子どもたちからアクションがありそうだが、子どももお伽噺とこころえているので素直に受け取って、不思議な世界をうけとめてくれそう。
冒頭に、一人の若者と三人姉妹がでてきて、この三人姉妹が魚の王さまと鳥の王さま、ねずみやハツカネズミの王さまと結婚。
若者は、この王さまから金貨と、古ぼけたたばこいれをおくられる。
お金はつかえばなくなる。
お金目当で、友達となっていたみんなは、お金がなくなると、しらんぷり。
このあたりは、今も同じか。
もとの家に帰って、見つけたのが、古いたばこいれ。
このたばこいれは不思議で、ほしいものを何でも出してくれる。
やがて、このたばこいれを利用して、お姫さまと結婚し、空中に浮かぶお城を出現させます。
しかし、いいことは続かず、たばこいれは他人の手にわたり、お姫さまと城はどこかに消えてしまいます。
やがて、若者は、お姫さまと城を探す旅に。30分は超えそうなお話。