どうぶつえんのおいしゃさん/降矢洋子・作 増井光子・監修/福音館書店/1981年
動物園の動物たちの健康をまもる獣医さんと飼育員さんの奮闘です。
獣医さんは、内科、外科だけでなく眼科、歯科もこなし、ぞうのようにおおきいものから 小鳥のような ちいさいものまで。
<ライオンの顔の怪我を縫い><シマウマのひづめの 爪を切り>
<サイの魚の目を削り取り><結膜炎のキツネの目を洗い、目薬をつけ>
<ワニの歯槽膿漏を治療し><くちばしが折れて、エサが食べられなくなった丹頂鶴の人工のくちばしを つくり>
・・・まだまだあります。
広い動物園を自動車やオートバイで走り回り、治療に至るまでの苦労も。
ワニの歯槽膿漏の治療は、怖そうですし、ぞうのうんこがつまると、10人以上で浣腸し、人間をふっとばすようなおおきなおならをして、やっと うんこがでて元気になるなど、驚きの連続でした。
動物園は、表面だけではわからない、さまざまな陰の力で ささえられているのがよくわかり、動物の見方もかわります。
ただ、絵は やや地味な感じでしょうか。